2022年1月4日に横浜アリーナでスタートしたSixTONESの全国ツアー「Feel da CITY」、初日のライブをレポートします。

ファンに向けたSixTONESの力強く前向きなメッセージに胸熱。

2022年1月4日、新たな年の初めに相応しい、力強い願いと美しい希望を感じさせるようなライブツアーの幕が開けた――。

SixTONES2枚目となるアルバム『CITY』のリリースを翌日に控え、そのアルバムを引っ提げた全国ツアー「Feel da CITY」が初日を迎えた。フルキャパシティの横浜アリーナには、開演前から色とりどりのペンライトの光がまたたき、6人の登場を待ちわびていた。そして客電が落ち、オーバーチュア(序曲)が流れ出す。どこか荘厳な雰囲気を感じるメロディに、これから始まるライブへの期待感をいやがおうにも高め、観客を「CITY」の世界へと誘ってゆく。

6人が登場したのは、メインステージの真ん中に設けられた大きな‟S”文字の上から。流線型を描く“Sカレーター”と名付けられたそれはコースターのレールのようになっており、トロッコに乗った彼らが歌いながら“S”の字を描き出す。

冒頭からジェシーさんの歌声の力強い響きにぐっと心を掴まれ、そこに京本大我さんの曇りのない歌声が重なると美しいハーモニーが生まれ、安定感のある6人のユニゾンがさらに高揚感を煽り、唯一無二のSixTONESの音色が全身を満たしてゆく。デビュー以来、着実に音楽性を高め、アイドルというカテゴリーにとどまらないパフォーマンスを見せているが、そんなグループに相応しく、華やかでありながらじっくりと聴かせる演出だ。



そんななかで第一声を発したのはジェシーさん。「We are SixTONES!」と流暢な英語で会場のボルテージを上げ、シャウトと共に6人が踊り出す。激しくパワフルな彼らに、横浜アリーナのメインステージは狭く感じるほど。腰を振るセクシーな動きで観客を挑発したかと思うと、ムードたっぷりのステップで魅了し、花道に駆け出しクラップを煽る。

ダンスナンバーでたたみかけ、熱量が最高潮に達したところで、「ジェシーのSixTONESです!…逆だね!」と、先ほどまでのクールなパフォーマンスとはうって変わって、おちゃらけてみせるジェシーさん。「クリスマス、チキン食べたかな? プレゼント、もらえたかな?」と、お正月から独自のワールドを展開する京本さん。「いらっしゃいませ。ウチの店は1月4日から開店してますんでどうぞご贔屓に」と、軽快に挨拶を見せる松村北斗さんに、「Everybody! 謹賀新年!」と、元気に叫ぶ森本慎太郎さん。年末の配信で2022年のリーダーに決まった髙地優吾さんは、それを受けて「リーダーになりました」と報告。そして田中樹さんが「今日は全員が主人公だから気を抜くなよ!」と、らしい挨拶で会場を沸かせる。

ユニット曲でもそれぞれのコンビのカラーの違いが如実に現れる。ジェシーさん&森本さんの末っ子ふたりは、普段の賑やかでファニーな素顔を封印して、とにかくパワフルに。髙地さんと松村さんは、映像を使いドラマティックに。田中さんと京本さんは、あえてシンプルに音楽を届けるスタイルで魅せてくれた。

MCタイムではSixTONESの自由ぶりが爆発。ジェシーさんの「これもう大問題だよね〜」のモノマネから、唐突に「喉仏選手権」が始まり、なぜか松村さんの肘がツルツルであることに帰着するという展開に。話題があちこちに飛躍していくなか、「楽しけりゃなんでもいいんだよ」という松村さんの言葉が妙な説得力を持って聞こえてきた。



6人6様の個性――デビュー前からインタビューなどで彼らが何度となく語ってきたSixTONESの強みだ。ただそれも、ひとりひとりが自身を主張し合うだけではバラバラの集合体にしかなり得ない。しかし、今、それぞれがそれぞれの個性を認め合い、リスペクトの上に成り立つ〝個の力〟が、従来のカテゴリーでは括りきれない新たな世界を開拓し続けている。

ジェシーさんは、生まれ持ったリズム感と響きのある歌声で、SixTONESのダンスや楽曲にグルーブ感をもたらす存在。森本さんは、パワフルさと持ち前の屈託のない明るさで、ワイルドな香りを。京本さんの美しく抜けのいいハイトーンボイスは、楽曲に安定感をもたらし、その存在感はグループに高貴さを。髙地さんの、その柔和な人柄が表われた佇まいや、「ペンライトの(演出)協力ありがとう」などファンに向けた細やかな気遣いは、グループに親しみを。松村さんは、ドラマや映画などで培われた高い表現力で、ときにセクシーさを、ときに甘い色を加えてみせる。田中樹さんのエッジの効いたラップは一層テクニカルに、そしてMCなどで発する言葉はファンとの信頼と絆を強くしてくれる。



今回のライブでは、照明はもちろん、彼らのパフォーマンスを含め、1曲ごとに楽曲の世界観をより深くエモーショナルに効果的に伝えるための演出が施されていたのが印象的だった。映像を使い魅せる楽曲もあれば、ステージ上にしつらえた街角をイメージしたセットの中で歌う楽曲、火花やスモークを駆使したものも。そこに、CDリリースのたびにアーティスト性を高めているチームSixTONESの楽曲に対する強いこだわりが垣間見える。

ニューアルバム『CITY』は、通して聴くことで1日の時間の経過を感じさせるストーリー性のある作品となっている。「Feel da CITY」と名付けたツアーは、そのアルバムのコンセプトそのままに、既存曲も交え、やはりストーリー性を感じさせる構成になっていた。

まだ夜が明けきらない状況にあるエンターテインメントの世界。SixTONESもデビュー直後から、予定されていたライブやイベントなどの中止が相次ぐなど、コロナ禍により翻弄されてきた。いまだ終わりの見えない不安が続くが、それでも彼らは歌う。「雨のち晴れ 身を任せて」「君といつまでも 心配なんてない」「この悔しさを力に変えてゆく」「走り出そう 連れて行こう 約束の場所へと」――

奏でるハーモニーが、その歌詞が、SixTONESからのファンに向けた希望のメッセージのように響いてきて、胸が熱くなる瞬間が何度もあった。2022年、横浜アリーナから踏み出した6人が連れて行ってくれる〝場所〟で、果たしてどんな景色が見られるのか。きっとそこには、美しい朝焼けが待っているはずだ。

Infomation

神奈川、愛知、静岡、熊本、宮城、北海道、新潟、大阪、広島の全国9都市を巡る。全37公演。

取材、文・望月リサ