フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介。今回は番外編で、実は猫さま派家族に愛されているスナネズミの登場です。第178回目はスナネズミ(ジャービル種)のバニーユ(Vanille)さま。

好奇心旺盛なスナネズミさまの物語

【フレンチ猫さま】vol.178 番外編
スナネズミさまの話をもっと聞かせて!
バニーユさまは2歳10か月の女性ネズミさま。




<バニーユさまが語ります>
私はパリ郊外にある1897年築の石造りの古い家に住んでいます。庭があるけど、鳥や猫のおもちゃになってしまうので、外には出してもらえません。



毎日快適で、ぬくぬくの家で1日に20時間くらいは寝ているでしょうか! おもちゃはキッチンペーパーの芯。かじるのが大好きで、あっという間に細かくしてしまいます。いちばん居心地がいい場所は、そのかじったペーパーを使って作った巣の中。そこでくつろぐのが大好きです!



ご飯は市販のペットフードと生野菜や果物。特にサラダ葉が大好きで、完全なベジタリアン。おやつはピーナッツやひまわりの種、ナッツ類です。



ボウルに砂を入れてもらっているんですが、子どものように砂遊びも大好き。猫同様に砂で用をたすキレイ好きなのです。



怖い思い出は、夏のバカンスのでのできごと。子猫のいる家にカゴごと預けられたんだけど、その子猫がカゴの上に居座って、ずっと上から覗き込んでいた時。もう、生きた心地がしなかったよ。だからバカンスは大嫌い(笑)


<飼い主から見たバニーユさまとは>
猫派の私は、当初「ネズミのどこが可愛いの?」と思っていましたが、飼ってみると、とにかく可愛い! この魅力に取り憑かれ、10年来、スナネズミを飼い続けています。少し空白時期もあり、2019年に飼っていた子が亡くなってから、飼うのを控えていました。しかし、コロナ下のストレスで癒しが欲しくて、自分へのクリスマスプレゼントとして2020年12月23日に我が家に2匹(バニーユとパリン)を迎えました。基本2匹飼いが良いみたいですね。仲良く遊んでいた2匹でしたが、パリンは2歳で天国に行ってしまいました。



今まででスナネズミと一緒にいて一番面白かったエピソードは、バニーユではないのですが、長男に2匹、次男に2匹をプレゼントした時のこと。残念なことに長男のほうの1匹が亡くなってしまったので、新しい女の子を迎えたら、1週間後の朝に6匹の赤ちゃんが生まれていたんです。家族中パニック! 結局、ペットショップが雄と雌を混ぜて販売していて、妊娠してた子を購入したみたいです。
そんなわけで一挙に10匹の砂ネズミを飼うことに! 子ども達は1匹に6匹おまけ付と大喜びでしたよ。(笑)



そんなこんなで、過去に15匹のスナネズミを飼いましたが、バニーユが1番好奇心旺盛です。自宅に鳩時計があるんですが、この子だけ、鳩が飛び出して時を告げる時に必ず巣から出てきて、立ち上がって見ています。そのポーズと表情がなんとも言えず可愛いのです。



バニーユからいつも温かさと癒しをもらっています。平均寿命は3年。バニーユはあと2か月で3歳なので、命の大切さを教えてくれます。今は砂時計の砂粒が落ちていくのが見えるような感じです。バニーユの心臓が止まったら、庭に大きな桜の木があるので、そこに埋葬します。


ーー飼い主は猫さま派なんですが、たまたまスナネズミさまに出会い、その魅力に取り憑かれてしまったようです。癒されるポイントは猫さまもネズミさまも共通点がありますね。短命なスナネズミさまの心臓はとても早く鼓動しているので、時間の感覚も凝縮されているのでしょうか? もしかしたら今年が最後のハロウィンになるかもしれないと思った飼い主は、バニーユさまのために特別な場所を作ってあげたそうです。ここでナッツを食べるバニーユさまの姿はとても幸せそうでした。


著者情報

松永学
猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!

取材、文・Manabu Matsunaga