「子どもが独立して夫婦二人になったから、新たな物件を探したい」という人必見。今回は、"50〜60代夫婦が選ばないほうがいい間取り"について、女性に特化した不動産会社を経営する 平出雅美さんに教えてもらいました。プロのアドバイス、ぜひ物件選びのヒントにしてください。

不動産会社の女性経営者が教える! 「50〜60代夫婦が選ばないほうがいい間取り」

【女性が知っておくべき「賃貸物件」基本のき】vol.31

――50〜60代の夫婦が賃貸物件を探す際、選ばないほうがいい間取りや物件について教えてください!

NG1. 「階段や段差がある、バリアフリーに配慮されていない間取り」

平出さん 今は問題ないと思っていても、住んでいて年齢が上がるにつれて足腰の衰えや体力の低下は起こりえますよね。急に足腰が弱くなってバリアフリーの部屋に引っ越したいと思っても、引っ越しにはお金も時間も労力もかかり、事故につながる可能性もあるため、階段の多いメゾネット、ロフトつきの間取り、マンション内にエレベーターのない物件はできれば避けておいたほうがいいです。将来を想像して、室内の段差や手すりの有無、マンション入り口から部屋までの動線、寝室からトイレが近いかどうかについても確認しておきましょう。

NG2. 「バスルームが狭い間取り」

平出さん 高齢者のバスルーム内での事故はとても多いです。転倒を避けること、将来的に入浴の介助が必要になった場合のときのことも考えて、ゆとりのあるバスルームを選んでおくと安心できます。また、冬場に起こりやすくなってしまうヒートショックを防ぐためにも、浴室暖房がついているバスルームを選ぶこともオススメしたいです。入口の段差や浴槽の高さ、つかまる場所があるかなど、バリアフリー面についても確認しておきましょう。

NG3. 「利便性に優れないエリアの物件」

平出さん 子どもが独立することで余裕がでてくると、趣味が増えたり、買い物や通勤など生活の拠点が変わる場合は多いと思います。そのため、家賃が安いからという理由だけで、交通手段が限られているなど利便性がよくない場所に住んでしまうのは、体力が衰えたときに日常生活に制約がでてしまってもったいない。そのため、新しい物件を選ぶ際には、子どもが独立した後にどのような生活を送りたいかライフスタイルをイメージして自分たちのやりたいことに最適な環境を選ぶのがベスト。交通の便だけでなく、スーパーやショッピングモール、医療機関などへのアクセスも通いやすい範囲にあるかを確認しておくことも大切です。

NG4. 「夫婦2人で住むには広すぎる間取り」

平出さん 子どもと住んでいたときの感覚で広い部屋を選ぶのはやめたほうがいいです。子どもが独立すると必要なスペースは思っていた以上に減りますし「こんなに広さはいらなかった…」と住んだ後に後悔してしまうことにもなりかねません。キッチンの設備も一回り小さいサイズで十分になる場合も。今まで賃貸に住んでいた人は、コンパクトな部屋に住み替えることで賃料も安くなります。そうすれば浮いたお金を好きなことに使うこともできるため、広い部屋を選ぶ必要は必ずしもないと知っておいて損はないと思います。

――50〜60代が新たに物件を借りる際、連帯保証人はどうするべきでしょうか?

平出さん 今は、保証会社の利用を求められる場合が多いため、連帯保証人が不要な物件は多いです。連帯保証人が必要な物件の場合は、誰を連帯保証人にすべきなのかは大家さんや管理会社の考え方によるため物件により異なります。基本的には家族が連帯保証人になるのが一番多いですが、50〜60代の方の場合、両親は高齢となってしまうため、連帯保証人に両親を設定できない場合があります。そういった場合は、子どもや兄弟を連帯保証人にするケースが多いです。また、物件によっては、定年退職後ですと入居審査に通りづらくなることがあるため、会社員の方は可能であれば在職中に引っ越しをした方がいいと思います。


楽しい老後を過ごすために、賢い物件選びを

いかがでしたか。50〜60代夫婦の物件探しは、老後の暮らしを考慮した、カラダへの負担の少ない物件を選ぶことが大切です。引っ越しを検討している人は、今回のポイントをぜひ参考にしてみてください。


教えてくれた人
株式会社東京女性不動産 代表取締役社長 平出雅美さん

宅地建物取引士所持。不動産歴3年目、2021年11月に「東京女性不動産」を開業。
東京女性不動産は、安心してお部屋探しができることを第一に、相談から契約まですべて女性スタッフが担当。女性一人での東京のお部屋探しを、女性ならではの視点で親身にサポートしています。LINEでの相談もできます。安心して新生活を始められるように、ストーカー保険の提案やRefaプレゼントなどのサービスもあって、さすが女性にやさしい!

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文・市岡彩香