神授の湯を中心に新風が吹く、山口・長門湯本温泉へ。

湯船から見えるのは、なんと神像。神像が佇む岩盤からふつふつと湧き出したばかりの湯に浸かることができ、まさに神授の湯だ。600年ほど前から続くという長門湯本温泉の「恩湯(おんとう)」は、山口県最古の温泉ともいわれている。2020年にリニューアルし、近所の住民のみならず、遠方からもその恩恵を求めてやってくる人が増えているという。温泉街の中心に流れるのは、音信(おとずれ)川。この川沿いを散歩するのも、また楽しい。温泉から程近く、約360年の歴史を誇る萩焼・深川(ふかわ)窯の器作家の作品を販売する『cafe&pottery 音』では、彼らの器に入れた抹茶やスイーツなどをテラスで堪能できる。昨年開店した『365+1(サンロクロク) BEER』では、長門ゆずきちなど地元の素材を使ったクラフトビールを醸造し、タップルームも併設。伝統を受け継ぎつつ、新しい風も吹くこの温泉街のパワーを享受してみては。

海と山、そして音信川。美しい風景が宿る長門めぐり。

長門湯本温泉の中心を流れる音信川。川床が3か所あり、川のせせらぎを聞きながら休憩できる。
深川窯の若手作家の器を販売する『cafe&pottery 音』(長門市深川湯本1261‒12)。
『cafe&pottery 音』の音信川沿いのテラスでお抹茶(干菓子付き、¥750)を。手作りスイーツも評判。
長門ゆずきちなど地元の素材を使ったクラフトビールの醸造所『365+ 1 (サンロクロク)BEER』(長門市深川湯本1247‒2)。タップルームも併設。
築70年の古民家を再生した『瓦そば柳屋』(長門市深川湯本1325‒1‒1F)。山口名物の瓦そば 1 人前¥1,298とは錦糸卵と牛肉がのった茶そば。つゆにつけて、さ っぱりと。写真は2 人前。テイクアウトメニューには、 注文を受けてから作る焼きたてのみたらし団子も。
日没後にライトアップされた音信川。夜景も美しい。

季節の移り変わりを感じる、川床でのひととき。

山口県で唯一という、川床テラスが点在する音信川。『大谷山荘』前、『星野リゾート 界 長門』前、『恩湯』前、『玉仙閣』前の4カ所に川床が設置されている。穏やかな川のせせらぎを聞きながら、ランチやアフタヌーンティーなどを楽しめる。3月下旬頃からは桜、5月頃は新緑が美しく、ゆっくりとした時間を過ごすことができる。夏場は川遊びができるよう、一部の場所を開放している。
3月末くらいから、夜のライトアップもスタート。5月下旬から6月中旬くらいまでは蛍が舞う。夜のそぞろ歩きも風情があって楽しい。

 

ACCESS

山口宇部空港から車で約1時間半。電車の場合は、新幹線・新山口駅からJR美祢線・長門湯本駅まで約1時間半。音信川には川床が設置されていて、これからの季節は桜や新緑を望みながら、ランチなどを楽しむことができる。温泉入浴後に川で涼むのも一興だ。

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photo:Kazumasa Harada