アニメのキャラクターや風景、作中に出てくるごはんなど、アニメに関する様々なものを料理で再現するこのコーナー。第23回は、今期の人気TVアニメ『異世界食堂』から、第2話「メンチカツ/エビフライ」に登場した「日替わり定食」の「メンチカツ定食」。

『異世界食堂』は、7日に一度、土曜の日だけ異世界と繋がる不思議な洋食屋「洋食のねこや」を中心に描かれる、グルメ小説が原作。元々は無料小説投稿サイト『小説家になろう』で連載されていた作品で、今年の夏アニメとしてTVアニメも放送されている。

本作品は、提供される料理だけでなく、お客さんの思い出や物語、店主の繋がりも描かれており、7日に一度ではあってもあり続ける「ねこや」の歴史を感じられる。今回作る「メンチカツ定食」も、そんな受け継がれた料理の1つ。
偶然ねこやを訪れたトレジャーハンター、サラ=ゴールドは、5年前に死んだ伝説のトレジャーハンター、ウィリアム=ゴールドのひ孫にあたる。彼女は、ウィリアムの日記に繰り返し書かれていた「ドヨウの日」の正体を探るべく、洞窟の最深部までやってきた。そしてそこで「洋食のねこや」のドアを見つけたのだ。これこそが、ウィリアムが楽しみにしていた7日に一度の「ドヨウの日」の正体だった。
サラは見慣れぬ店内で、恐る恐る日替わり定食である「メンチカツ定食」を注文した。偶然にも、メンチカツはウィリアムが一番好きだった料理だった。では、早速その「メンチカツ定食」を作っていこうと思う。

■まずは、スープ作り

アニメ版では分からないが、原作ではオラニエ(玉ねぎ)と燻製肉が入っていると書かれているので、玉ねぎに加えベーコンも入れた。また、「様々な野菜や肉の旨みを含んだ」とあるため、コンソメスープに。
スライスした玉ねぎとベーコンを炒め、水、コンソメ、塩胡椒を加えて沸騰させ、沸騰したら弱火でじっくり煮る。15分ほど煮れば完成。あとは火を止めて蓋をし、食べる直前まで放置。食べる直前に温めれば完成だ。


放置している間に、玉ねぎとベーコンの旨みがよりスープに溶け出す。

■続いて、メンチカツを作っていく

こちらもアニメでは中身の具体的な食材が分からないため、原作を参考にした。読んだ範囲では、ひき肉と玉ねぎのシンプルなメンチカツのようだ。
豚ひき肉、玉ねぎ、パン粉、卵、塩胡椒、ナツメグをボウルに入れ、しっかりと練り混ぜる。肉だねをメンチカツ型に形成し、小麦粉、卵、パン粉の順につけて油で160度〜170度くらいでじっくりと揚げる。高温で揚げると中に火が通らずに焦げるので注意。


千切りキャベツ、レモンとともに盛り付ければ完成。ソースは食べる直前にかけるために、別で用意。原作では、付け合わせとして「何やら白いソースが絡められた温野菜とパスタの和え物」も書かれているが、アニメ版では描かれていないので省略した。

■サラが食べた「メンチカツ定食」一式(TVアニメ版)

パンは原作では白パンと包まれたバターと書かれていたが、アニメではバターロールと思われるパンが提供されていたので、そちらを採用した。それにしても、このボリュームでパンとスープ、メンチカツのすべてをおかわりしているサラ。あの細い身体のどこに入っていったのだろうか……。きっとそれだけ感動的なおいしさだったのだろう。

■おまけ:メンチカツサンド

帰り際、店主がさらに持たせたお土産「メンチカツサンド」。ウィリアムが「ねこや」に来た時、いつもメンチカツ定食と一緒に注文していたもの。

サラは店主から、このメンチカツ定食から、自身が知らなかったウィリアムを知ることができた。こうしてメンチカツサンドを持って、満足気に帰っていく。
『異世界食堂』は、回を重ねるごとにこうやってキャラクター同士が繋がっていく。繋がりがとても大切に描かれている物語なのだ。アニメはまだまだ始まったばかり。これからどんなシーンが描かれていくのか楽しみだ。

【月乃雫】
アニメ、料理ライター。「ダ・ヴィンチニュース」やこの「アニメ!アニメ!」、企業の会報誌などで原稿を書いたり料理をしたりしています。