ロマチェンコ陥落に伴いPFP2位浮上、現地で高まる井上への期待

 海外メディアが全階級のボクサーを格付けした独自のパウンド・フォー・パウンド(PFP)の最新版を公表する中、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」も最新版PFPを発表。WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が世界2位に選出。間もなくラスベガスデビューを迎えるモンスターについて、ミドル級戦線に君臨し続けてきたあるスーパースターの域に達する可能性があると分析している。

 元世界3団体ライト級統一王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)が17日にテオフィモ・ロペス(米国)に敗れ、王座陥落したことで変動を見せたボクシング界のPFP。同メディアでは井上を、カネロこと4階級制覇王者のサウル・アルバレス(メキシコ)に続く2位に抜擢している。

 寸評ではまず31日(日本時間11月1日)に米ラスベガスで行われるWBO同級1位のジェイソン・マロニー(豪州)戦に向けた注目の高まりを指摘している。

「モンスターは大一番へ向け準備ができている。日本で対戦相手を打ちのめしてきたあと、イノウエは米国での2度目のファイトのために戻ってきた。今回はESPN+で放送されるラスベガスでのカードのヘッドラインを飾る」

 スーパーフライ級時代の2017年9月に米カリフォルニア州カールソンでアントニオ・ニエベス(米国)を倒して以来となる米国のリング。記事では「この試合はそこまで食欲をそそられるものではないが、イノウエの実力を証明するためには役立つ。彼は完成した存在に見える。トップランク社はスターとして形作ろうとしている。このプロモーターがアジアから来た小柄なパワーパンチャー、パッキャオを変貌させたように」と分析している。

世界的なスターになれるか、マロニー戦が試金石に

 かつて井上と同じ米興行大手トップランク社がプロモートしていた6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)の名前を出して比較。「(同社CEOの)ボブ・アラムと仲間たちがそこまでの成功を収められるかは疑問だが、ゲンナジー・ゴロフキンと同様の人気を博すことは信じがたいことではない」と続けている。

 GGGの異名で知られる現IBF世界ミドル級王者ゴロフキン(カザフスタン)の域には達することは不可能ではないと、記事では分析している。

 カネロとの2度にわたるビッグマッチで巨額のファイトマネーを稼ぎ出したゴロフキンのような世界的なスターになれるのか。マロニー戦はその試金石になると、同メディアは位置づけている。米国のボクシングファン、関係者も熱い視線を送るハロウィン決戦となりそうだ。

【ジ・アスレチック最新版PFPトップ10】

1位 サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)
2位 井上尚弥(日本)
3位 テレンス・クロフォード(米国)
4位 エロール・スペンスJr.(米国)
5位 オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)
6位 タイソン・フューリー(英国)
7位 テオフィモ・ロペス(米国)
8位 ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
9位 アルツール・ベテルビエフ(ロシア)
10位 ジョシュ・テイラー(英国)(THE ANSWER編集部)