1回戦で敗退したペールは怒り「これは言語道断」

 8日に開幕したテニスの全豪オープン。大坂なおみ(日清食品)などが順当に2回戦へ駒を進めた一方、何人かの有力選手が格下相手に早々と敗退している。特に、新型コロナ対策として完全隔離下に置かれ、敗れた選手たちから、隔離環境への不満が漏れている。男子の世界ランク29位のブノワ・ペール(フランス)は「なぜ公平じゃないのか理解できない」などと話したようだ。海外メディアが伝えている。

 参加する選手とスタッフに、チャーター便での入国が義務付けられた今大会。しかし複数の便で搭乗者に感染者が出たために、72人の選手を含む同乗者は、14日間自室から一切外出できない“完全隔離”を余儀なくされた。

 そんな完全隔離組だった有力選手が男子シングルスの1回戦で早くも姿を消した。世界ランク79位のイゴール・ゲラシモフ(ベラルーシ)と対戦したペールは、第1セットを先取された後、第2セットを奪うも、接戦となった第3セット、第4セットを落として敗戦。英スポーツメディア「インサイド・ザ・ゲーム」によると、試合後にフランス紙「レキップ」に対して、完全隔離の影響についてコメントしている。

「これはクソだ。そして起きたこと(隔離環境の不公平)は恥ずべき事。私のプレーのレベル自体は良かったと思う。取り組み方も良かった。それ以外のことでは、大会に失望している」など不満を露わにしたペール。全豪オープンが行われているメルボルンではなく、前哨戦出場のためにアデレードで自主隔離をした選手達との、隔離環境の違いについて指摘し「なぜ公平じゃないのか理解できない。これは言語道断だ」と話している。

全豪優勝経験者も相次いで敗退、アザレンカは「準備する方法が分からなかった」

 女子シングルスでは、2012、13年の全豪女王であるビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)が世界ランク61位のジェシカ・ペグラ(米国)に0-2で敗戦。16年の女王アンゲリク・ケルバー(ドイツ)も同66位のベルナルダ・ペラ(米国)にストレート負けした。「インサイド・ザ・ゲーム」では両者の試合後のコメントも紹介。完全隔離の影響について言及している。

 アザレンカは「個人的に最大のインパクトは、新鮮な空気を得られなかったこと。2週間の隔離後に準備する方法が分からなかった」と換気すらできない部屋の問題点について指摘。ケルバーは「分からないけど、もしも2週間ボールを打てない状況でハードロックダウンをしなければいけないと知っていれば、(出場を)考え直したかもしれない」と話している。

 また、メルボルン地元紙「ジ・エイジ」は、オーストラリアに入国する際に受けたテストで新型コロナ陽性が発覚したパウラ・バドサ(スペイン)に注目。完全隔離下では、不安症や閉所恐怖症に悩まされていたことを明かしていていたが、1回戦で敗れた後、「この国は本当によくやっていると思う。だから感染者がいない」と現地の感染対策を称賛しつつ、「新鮮な空気が必要だった。もしくはより広い部屋か、良い選手たち相手にプレーするためのより良いコンディションが必要だった」と振り返っていたという。(THE ANSWER編集部)