ラグビー・トップリーグが35日遅れで開幕、1年ぶりに公式戦開催

 新型コロナウイルスの影響で第1節から延期となっていたラグビーのトップリーグ(TL)が20日、各地で開幕した。東京・秩父宮ラグビー場では、パナソニックがリコーに55-14で勝利。2019年ワールドカップ(W杯)で史上初の8強入りに貢献したPR稲垣啓太、WTB福岡堅樹ら日本代表だった選手6人を擁する優勝候補が、観衆3941人の前で好スタートを切った。

 昨季はコロナ禍により、2月22、23日の第6節を最後に残り全試合が中止となった。今季も1月16日の開幕前に6チーム計60人以上の陽性者が判明し、開幕が1か月延期に。試合数を減らす形で大会方式が変更され、35日遅れで開幕を迎えた。パナソニックは稲垣、福岡の他、HO坂手淳史、PRヴァルアサエリ愛、SO松田力也のW杯日本代表5人が先発。同代表のHO堀江翔太は途中出場した。

 最も大きな拍手が鳴り響いたのは、34-14の後半23分だ。敵陣22メートルライン付近で福岡が華麗にインターセプト。そのまま余裕を持ってゴール中央に飛び込み、ダメ押しトライを奪った。今季を最後に医師の道へ進む28歳は、W杯を最後に15人制代表から引退。7人制の東京五輪は1年延期となり、夢舞台出場も断念した。この日はフィールドを爆走。自慢の足で相手防御を何度も切り裂き、会場のファンを熱狂させた。

 パナソニックは計7トライを奪って快勝。試合後のリモート会見に出席した松田は「これまで(練習試合も)無観客で準備していたけど、今日はアップの時からお客さんが入っている中で、凄く多くの方に見守ってもらえていると思えました。僕たちはエキサイティングして、楽しくラグビーができた」と喜びを表現。福岡についてこう語った。

「ラストシーズンですし、パナソニックとしても優勝してしっかり送り出したい。毎試合、毎試合、ワールドクラスのパフォーマンスをしてくれるので心強い。頼りすぎず、でも頼りながら、SOとしては福岡選手のパフォーマンスを引き出せるようにしていきたい」

 ロビー・ディーンズ・ヘッドコーチ(HC)も「ケンキは毎試合100%パフォーマンスを出してくれるので信頼している。一緒にプレーしている選手も誇りに思うような選手だと思う。試験を受けながらラグビーに臨むのは並大抵のものではない。人間に限界がないことを証明してくれている」と文武両道の姿を絶賛した。

 28日の第2節はパナソニックが日野(熊谷)、リコーがヤマハ発動機(花園)と対戦する。(THE ANSWER編集部)