再発しやすい「足首のケガ」を解説

 フィギュアスケートの羽生結弦(ANA)が発表した右足関節靭帯損傷について、トップアスリートの専属トレーナーを務める芝浦田町スポーツ整骨院・はり治療院・新盛淳司院長が解説した。羽生は同部位の故障のため、12日開幕のグランプリシリーズ第4戦NHK杯を欠場。どんな怪我なのだろうか。

 羽生選手の故障ですが、今回の発表では足首靭帯損傷とされています。足首の靭帯は複数あります。以前、羽生選手が痛めた右足首外側靭帯や三角靭帯など様々ありますので、箇所や損傷の状態で復帰の目処は変わってきます。また、軟骨損傷を伴っている場合はさらに復帰まで時間がかかる場合もあります。医師によるレントゲン、超音波エコー、MRIなどの画像検査で損傷部位が特定できるケースが多いです。

 一般的な治療はまずは腫れを引かせることが重要になります。出血で患部に血がたまったり、炎症で水がたまることもあります。腫れが引くと痛みが軽減することが多く、早く運動を再開できる場合もあります。まずは、しっかり固定・圧迫をすることが大切です。あわせて、アイシングや超音波治療など物理療法を行うのが一般的です。内出血が多くて歩くのが困難な場合は注射で血腫を抜く場合もあります。腫れを早く引かせるために高気圧酸素療法を取り入れるアスリートもいます。

 羽生選手としては気がかりな足首の状況ですが、何度も同じ箇所を捻挫しているアスリートは、その関節部分が緩くなっている傾向があります。関節が緩くなった状態でトレーニングを重ねているので、緩い状態が感覚的に折り込まれているアスリートもいます。

 一般的には年末の全日本選手権まで約2か月なので、そこまでに捻挫が回復する可能性はあると思います。羽生選手は前回の平昌五輪でも開幕3か月前に痛めた右足首の捻挫からぶっつけ本番で復帰して連覇したという経験の持ち主です。足首の故障から復帰するための回復の道筋もイメージできていると思います。

 4回転半ジャンプやその着地による衝撃という懸念点はありますが、羽生選手が1日も早く回復することを祈っております。(THE ANSWER編集部)

新盛 淳司
芝浦田町スポーツ整骨院・はり治療院院長。新浦安しんもり整骨院入船院、新浦安しんもり整骨院今川院代表も務める。関節ニュートラル整体普及協会会員。サッカー元日本代表MF中村俊輔をセルティック時代から支える。関東リーグブリオベッカ浦安のチーフトレーナーも務めている。