競技外も盛り上がった「東京五輪総集編」、女子やり投げ選手がメダルを出品

 2021年夏に東京五輪・パラリンピックが開催され、世界のアスリートが熱戦を繰り広げた。1年延期に無観客という未曾有の環境下、多くの海外選手やメディアが舞台裏をSNSで発信。日本文化の魅力を世界に伝えるなど、競技外も盛り上がった。そんな出来事を「東京五輪総集編」と題し、振り返る。今回は、銀メダルをオークションに出品した陸上・女子やり投げのポーランド選手だ。手術費用が必要な子供のためにとった行動から、支援の輪が広がった。

 銀メダルを獲得したマリア・アンドレイチェク(ポーランド)の行動を報じたのはスペイン紙「ユーロ・ウィークリー・ニュース」だった。「五輪銀メダリストが子どもの手術費用の支払いを手助けするためにメダルをオークションに出す」との見出しで記事を掲載。「彼女は最近銀メダルをオークションに出し、幼い子どもの手術費用が必要な親を手助けした」と紹介した。

 アンドレイチェクが支援を決意したのは、ポーランドの男の子ミロシュケくんだった。同紙によると、心臓手術を待っていたようで「彼の両親は医療を受けるための費用を工面しようとしており、アンドレイチェクはそれに参加した」と伝えていた。

 25歳のアンドレイチェクは「メダルの真の価値は常に心に留まります。メダルはただの物質でしかありませんが、他の人にとって時に素晴らしい価値を持ちます。この銀はクローゼットでほこりを被る代わりに、人の命を助けられるんです。だから病気の子どもを助けるためにオークションに出そうと決断したのです」とオークションに出品した理由を語っていた。

 そこから支援の輪が広がった。英陸上専門誌「アスリーツ・ウィークリー」によると、母国のコンビニ大手「ジャプカ」がオークションでメダルを落札。アンドレイチェクにメダルを返還するとともに、手術費の提供を決断した。

 その後、アンドレイチェクはミロシュケくんとの対面を果たしたようで、10月30日に自身のインスタグラムで2ショットを公開。元気に過ごしているようだ。自分の栄誉さえ二の次という五輪メダリストの行動が、人々の心を動かしていた。

(THE ANSWER編集部)