新築マンションを購入する際は、マンションそのものの購入費以外にもさまざまな費用がかかります。どのような費用が、いくらくらいかかるのか不安に感じる人もいるでしょう。本記事では、新築マンション購入に必要となる諸費用について解説します。

登記にかかる費用

新築マンションに限らず、不動産購入の際にはさまざまな費用がかかります。まずは、不動産を取得した際に必要な登記に関する費用について説明します。

登録免許税
登録免許税とは、不動産の登記をする際にかかる税金のことです。不動産登記は、土地や建物の所在や面積などの現況、所有者情報などの権利関係を記録し、情報を公開することで所有者の権利を守り、不動産取引を円滑化するためのものです。

新築マンションの購入に際しては、建物表題登記、所有権保存登記、抵当権設定登記(住宅ローンを活用する場合)が必要です。

建物表題登記には登録免許税がかかりません。所有権保存登記の登録免許税は、建物の固定資産税評価額の0.4%が本則税率(本税)です。ただし、軽減措置を受けられる場合は0.15%、特定認定長期優良住宅・認定低炭素住宅の場合は0.1%となります。抵当権設定登記の登録免許税は、抵当権設定金額の0.4%が本税、要件を満たす場合は軽減措置として0.1%になります。

なお、軽減措置の適用期限は2024年3月31日までです。

出典:財務省 登録免許税に関する資料
出典:国税庁 特定の住宅用家屋の所有権の保存登記等に係る登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ
出典:法務局 不動産登記

司法書士報酬
登記手続きは自分で行うこともできますが、手続きが煩雑で専門知識が必要です。そのため、一般的には建物表題登記についてはデベロッパー指定の土地家屋調査士、所有権保存登記と抵当権設定登記は司法書士が代行します。報酬は5万〜十数万円程度になります。

住宅ローンにかかる費用

住宅ローンに関連する費用もかかる

新築マンションを購入する際は住宅ローンを活用するのが一般的です。住宅ローンを組む際にも諸費用がかかります。ここからは住宅ローンにかかる諸費用について解説します。

融資手数料
融資手数料は、住宅ローンを借りる際に金融機関に対して支払う手数料です。一般的には3万〜5万円程度ですが、融資額に対して2.2%などと設定されているケースもあるため、ローンを組む金融機関に事前に確認しておくことをおすすめします。

保証料
保証料は、保証会社に保証人となってもらうための費用です。住宅ローンの諸費用の中で最も高額になりますが、金額は借入額や返済期間によって変わります。一般的には融資額1,000万円に対し、20万円程度かかります。

支払方法は金融機関によって異なり、手続き時に一括で支払うものと金利に上乗せされるものがあります。

団体信用生命保険料
団体信用生命保険とは、住宅ローンの契約者に万が一のことがあったときに家族や家を守ることができる保険です。ほとんどの金融機関で住宅ローンを組む際に、団体信用生命保険(団信)への加入が必須条件になっています。

団信は住宅ローンの契約時に加入し、保険料は金利に上乗せされるのが一般的です。ただし、特約を付けた場合などは、別途支払いが必要な場合もあります。

印紙税

金銭消費貸借契約書には印紙代がかかる

住宅ローンの融資を受ける際には、いくつか契約書を交わすことになります。その中の一つが、お金を貸す側である金融機関などと、借りる側のマンション購入者との間で結ぶ金銭消費貸借契約です。

このほかに、抵当権設定契約も結ぶことになります。抵当権とは、融資を受けた人が住宅ローンの返済をできなくなったときに、担保となっている土地や建物を金融機関が売却して、融資したお金を回収できる権利のことです。金銭消費貸借契約書には、印紙代(印紙税)がかかります。

印紙代は、住宅ローンの借入金額によって変わります。なお、印紙は通常、金融機関側が用意します。

火災保険にかかる費用

住宅購入時は、ほとんどの場合に火災保険や地震保険に加入します。保険料は建物の構造や地域によって異なります。保険期間は最長で5年になり、長期間分を一括で支払うと保険料が安くなりますが、年払いにすることも可能です。保険への加入は住宅ローン利用の要件になっている場合もあります。

その他の税金

前述した費用以外に、税金の支払いも必要です。以下に解説します。

不動産売買契約書の印紙税
不動産売買を行う際に必要な書類が、不動産売買契約書です。不動産売買契約書には、印紙税法により契約金額に応じた収入印紙を貼付し、印紙税を収めることが定められています。契約書は一般的に売主と買主で1通ずつ作成するため、収入印紙も2枚必要です。

2023年10月現在、不動産売買契約書の印紙税額は軽減税率が適用されており、契約金額が1,000万円を超え5,000万円以下のものについては1万円、5,000万円を超え1億円以下のものは3万円になっています。

なお、不動産売買契約書における印紙代は、売主と買主がそれぞれの契約書の分を負担するのが一般的です。

不動産取得税
不動産取得税は、土地や家屋の購入など不動産を取得した際に、取得者に対して一度だけ課される地方税(都道府県税)です。税額は取得した不動産の価格(課税標準額)に税率を乗じて算出されます。

税率は、原則4%のところ、土地と住宅については2024年3月31日の取得までは3%に引き下げられています。

新築マンション購入時の諸費用の注意点

前述してきたように、新築マンションの購入時にはさまざまな費用がかかります。聞き慣れない言葉や手続きが多く、混乱することがあるかもしれません。手続きにあたっては、事前にある程度の知識を備えて、以下に挙げる注意点にも留意してください。

不動産仲介手数料はかからない
不動産の購入形態には、不動産仲介会社が間に入る「仲介物件」と、買主と売主が直接契約する「売主物件」の2通りがあります。中古不動産を購入する場合は、仲介物件の場合が多いため、不動産仲介会社に支払う仲介手数料が必要です。

しかし、新築マンションの場合はデベロッパーが自ら売主になるため、一般的に不動産仲介手数料はかかりません。

頭金・手付金と混同しない

頭金・手付金はマンション購入価格に参入されるが、諸費用は参入されない

頭金と手付金は、どちらもマンション購入前に必要な費用です。諸費用と混同しやすいので違いを理解しておきましょう。

手付金は、契約締結時に買主が売主に対して支払う費用であり、契約成立を示す証拠金の意味合いがあります。物件価格の5〜10%が相場とされていますが、決まりはなく、売主と買主の合意により決められます。

頭金は購入時に価格の一部として、支払う費用です。頭金の相場は物件価格の10〜20%とされていますが、必ずしも相場通りに頭金を用意する必要はありません。

大事なポイントは、手付金・頭金どちらも購入代金の総額に算入されるということです。一方、マンション購入に伴う諸費用は、購入代金に算入されません。マンション価格とは別途に支払う必要がある費用ですので、注意しましょう。

予算は諸費用込みで考える
新築マンションの諸費用は、購入価格の3〜5%程度になるのが一般的です。現金での支払いが必要になる費用もあるので、新築マンションの購入を検討する場合は、諸費用分を含めて資金計画を立てる必要があります。

諸費用分を含めた住宅ローンを用意することも可能ですので、金融機関と相談して検討しましょう。

まとめ

新築マンションの購入には、物件購入費とは別にさまざまな費用がかかります。物件価格だけを念頭に資金計画を立ててしまうと、資金不足になりかねません。現金での支払いが必要になる場合もあるので、事前に必要な諸費用を計算して、資金計画を立てることをおすすめします。