念願のマイホームを手にしたものの、「住宅ローンにまつわる不安や後悔を感じる」といった声は意外に多いのが現状です。

住宅ローンで後悔している人は、どのような点が心配なのでしょうか。また、後悔しているポイントをリカバリーする方法はあるのでしょうか。

この記事では、住宅ローンにありがちな後悔と、その対処法を解説します。

住宅ローン選びで後悔している人は多い

マイホーム購入後、多くの人が後悔しているポイントは住宅ローン選びに関してです。ここからはアンケート調査をもとに、どのような点を後悔する人が多いのかを見ていきましょう。

「後悔している」と回答した人は4割超
マイナビニュースのアンケート調査によると、「住宅ローン選びで後悔していることはありますか?」の問いに「はい」と答えた人は43.2%に上っています。

多くの人にとって、住宅の購入は人生でも1、2を争う高額な買い物です。一般的には銀行から購入資金の融資を受けて、長期間にわたり返済を続けます。

しかし、返済期間中に金融情勢や購入した物件・土地の資産価値、収入やライフステージなどが変化するケースも多く、購入当初の想定とは違う現実に直面することも少なくありません。

後悔するポイントはさまざまですが、「違う選択をしていれば返済状況が変わっていたかもしれない」という主旨が、回答の大半を占めています。

出典:マイナビニュース 4割以上の人が「住宅ローン選びで後悔している」と回答! その理由とは?

後悔している内容は「毎月の返済額」

住宅ローンで後悔していることの1位は「毎月の返済額」

一般社団法人住宅ローン問題解決支援機構のアンケート調査によると、住宅ローンで後悔していることの第1位は「毎月の返済額」。2位は「ボーナス払いの利用」、3位は「ローン全体の借入額」という結果が出ています。

出典:PR Wire 住宅ローンの支払い遅延に関する調査(2022年)

同調査によると、住宅ローンの支払いに1日でも遅れたことがある人は9.3%でした。そのうち63.0%の人が支払い遅延の原因に収入減を挙げています。収入減の理由は、残業規制などやボーナスの減少・カットが多くを占めていました。

また、この調査で住宅ローンの支払い遅延経験がある人は、親族からの借金や金融機関への相談、収入を増やすなどの解決策を取り、1〜3ヶ月で遅れを取り戻しています。

「もっと金融機関の比較・検討をすればよかった」という声も

金利タイプで後悔する例も

前出のマイナビニュースによるアンケート調査では、「もっと金融機関の比較・検討をすればよかった」という主旨のコメントも見受けられました。

金利の動向から「固定金利にしたが、変動金利のほうがよかった」と考えたり、後からより好条件の住宅ローン商品を知ったりすることで「さまざまな金利サービスを検討すれば良かった」と後悔したりする声が数多く紹介されています。

返済期間が長期にわたる住宅ローンでは、金利の動向を正確に予測することは難しいとされています。借入時にいいと判断した住宅ローンでも、時間とともに状況が変化して、後悔につながるケースも少なくありません。

出典:マイナビニュース 4割以上の人が「住宅ローン選びで後悔している」と回答! その理由とは?

住宅ローンで後悔したときの対処法

住宅ローンで後悔したとき、どのような対処法をとるべきなのでしょうか。ここからは、主な対処法三つを詳しく解説します。

借り換え

住宅ローンの借り換えで返済額が抑えられることも

住宅ローンで後悔したときの対処法として、まず挙げられるのが借り換えです。住宅ローンを借り換えることで、返済額が抑えられる可能性があります。

住宅ローンの借り換えとは、新たな金融機関で住宅ローンを組み直し、借り入れたお金で元々借りていたローン残高を一括返済することです。

新ローンの金利が低ければ利息が抑えられるだけではなく、毎月の返済額を圧縮できるので、返済期間が短縮できる可能性もあります。

ただし、住宅ローンの借り換えでは新たにローン審査を受ける必要があります。ローン審査に落ちれば借り換えを実行することはできません。

また、既存の住宅ローン完済に伴う登記手数料、新規ローンの登記手数料の諸費用を合計すると数十万〜100万円になることも多く、借り換えで見込める減額分が帳消しになってしまう恐れもあります。

住宅ローンの借り換えを検討する場合は、諸費用や借り換え後の返済額をふまえて、事前にしっかりシミュレーションをしておくのがおすすめです。

返済期間延長
返済期間を延長するのも対処法の一つです。やむを得ない事情などがあり毎月の返済が苦しくなった場合は、金融機関に相談すれば返済期間の延長(リスケジューリング)ができる可能性があります。

たとえば転職で給与体系が変わったり、子どもの教育資金が予想以上にかかったりして、収支のバランスが変わることはめずらしくありません。

返済期間の延長を希望する場合は、まず借りている金融機関で所定の手続きを行い、審査を受けるのが一般的な流れです。審査に通れば、当初の返済期間の延長やボーナス返済の中止、元金返済の猶予などができます。

また、金融庁のはたらきかけで、新型コロナウイルス感染症の流行の影響で収入状況が変わってしまった人に向けた特則が設けられています(2023年10月時点)。支払いの猶予などが相談できるので、コロナ禍で住宅ローンの支払いが厳しくなった人は、事情を説明してみましょう。

住宅の売却
住宅ローンの支払いがいよいよ難しくなった場合、住宅を売却せざるをえなくなります。

住宅ローンの滞納・延滞が3〜6ヶ月になると、借り手は「期限の利益」と呼ばれる分割返済の権利を失い、ローン残高を一括返済しなければなりません。住宅ローンでは、原則として購入した住宅が担保です。収入・資産などからの一括返済が厳しい場合は住宅が差し押さえられ、競売にかけられます。

競売は住宅の所有者の同意を得ずに行えるだけではなく、競売情報が公開されたり、売値が低くなったりとさまざまなデメリットがあります。

競売を回避するための手段が、任意売却です。任意売却では売主と金融機関が協議し、合意のうえで住宅を売却できます。競売と違い通常の不動産に近い売り方ができるため、市場価格に近い売却金が得られる可能性が高い方法です。

住宅ローンの返済を続けられる見込みが低くなった場合には、早めに金融機関や支援機関などに相談し、任意売却を視野に入れて対処しましょう。

まとめ

住宅ローンで後悔を感じる人は多く、その悩みは軽いものから深刻なものまで幅広くあります。特に、「金利や住宅ローン選びをもっと慎重に行えばよかった」という後悔の声は多く上がっています。

住宅ローンを選ぶ際には、納得できるまで十分に比較検討し、大きな後悔が残らないようにしましょう。また、住宅ローンの返済が始まった後でも、借り換えなどの対処法があるので、焦らず方法を探すことが大切です。