住宅を購入するにあたり、立地は重要な要素のひとつです。最寄駅からの距離や商業施設の有無などと並んで気になるのが「実家との距離」。夫の実家と妻の実家、どちらの近くにすべきか悩んでいる人もいるでしょう。住宅を既に購入した人や近々購入を予定している人は、新居と実家のベストな距離感について、どのように考えているのでしょうか。

新居と実家のベストな距離とその理由とは?

ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果より

実家と新居の距離感はどのくらいがベストだと感じているのでしょうか。「0分(同居・二世帯住宅)」が6.8%、「徒歩圏内」が最多で16.7%、「電車もしくは車で10分以内」が9.8%、「電車もしくは車で30分以内」が14.0%という結果に。半数近くの人が「同居」または「近居」を実現している、もしくは実現予定であることが分かりました。

「0分(同居・二世帯住宅)」と回答した人にその理由を問うと

親が高齢なため(50代・男性)
介護が生じた場合、同居の方がいい(50代・男性)
何かあったらすぐに駆けつけることができるから(30代・男性)

など、親の老後を心配する人が圧倒的に多く

元々同居している(40代・女性)
一人娘だから(20代・女性)

といった親とともに過ごすことを前提にしている人や

(別々に暮らすと)生活費が二重にかかる(50代・男性)

など金銭的にメリットを感じている人もいました。

「徒歩圏内」と回答した人に理由を聞くと

実家が近所だと色々と便利だから(40代・男性)
子どもを預けやすいから(30代・女性)
共働きなので、いざというとき協力してもらいたいから(30代・女性)

など、親を頼りにしている人や

孫の幼稚園の送迎をするため(60代・男性)
孫の面倒をみられる(50代・女性)

といった子育てを手伝いたいという親の声

親が病気で1度倒れているから(40代・男性)
介護がしやすい(40代・男性)

など、親をサポートしたいと考えている人も少なくありませんでした。また、

すぐ実家に帰れるのは便利だが、隣は嫌だから(30代・女性)
近すぎず遠からず(40代・女性)

といった「スープの冷めない距離」をベストとする声も数多く届きました。

「電車もしくは車で10分以内」の距離を希望している人に理由を問うと

近すぎず、遠すぎず(40代・男性)
あまりにも近いと諍いが耐えないから(40代・女性)
プライバシーは大切(30代・女性)

といった、ほどよい距離感を求めている人の声が大半を占めました。

親が高齢なので、すぐに行き来できる距離としては妥当なところだから(20代・女性)
妻が運転できないから(50代・男性)

など、行き来しやすい距離と感じている人も多いようです。

「電車もしくは車で30分以内」と回答した人も、10分以内を希望している人とほぼ同意見で

つかず離れず(50代・男性)
程よい距離感だと思うから。近すぎるとお互い気を遣うので(40代・男性)
あまり頻繁に行き来する必要はないが、急な時に近いほうが便利なので(40代・女性)

など、適度な距離感を求める声が中心でした。

あまり頻繁に行き来する必要はないが、急な時に近いほうが便利なので(40代・女性)
母が施設に入っており、時々会いに行くため(60代・男性)

と、会いに行く頻度はそこまで高くはないものの、何かあったときに足を運びやすい場所に居を構えたい人も多いようです。

「電車もしくは車で1時間以内」をベストと考えている人に理由を聞くと

あまり近いと干渉されそうだが遠すぎると訪問しづらいと思うため(40代・女性)
これ以上遠いと不便だし、近すぎて頻繁に訪ねられても少し困る(30代・女性)

といった、親と交流は持ちたいものの、自分たちの時間も大切にしたいと考えている人が多く、

すぐには行けないけど帰れない距離ではない(40代・女性)
何かあったら行ける距離(30代・男性)

など、絶妙な距離感だと感じている人も多いようです。

「電車もしくは車で2時間以内」と回答した人は少数派ですが、理由としては

近すぎるなら買う意味はないから(30代・男性)
気軽に来られないくらいがちょうどいい(20代・女性)

など、一定の距離を保ちたいという声が挙がりました。

夫と妻、どちらの「実家」に近い家がいい?

ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果より

続いて、夫と妻のどちらの「実家」の近くで家を買ったかを調査したところ「夫の実家から近い」が19.6%、「妻の実家から近い」が22.8%、「ほぼ中間地点」が10.6%という結果に。夫の実家寄りの家庭と妻の実家寄りの家庭の数は、ほぼ変わりませんでした。

「夫の実家から近い」場所を選んだ人からは

母親が一人暮らしをしているため(40代・男性)
お義母さんが1人で暮らしているから(40代・女性)
私の両親のほうがだいぶ年齢が上であるため(両親を見送ったら家内の実家の近くに一時引っ越すことも考えています)(40代・男性)

など、親を支えるために決めたという声が多く

長男だから。実家が持ち家だから(30代・女性)
自分以外に身寄りがいないため(50代・男性)
夫が一人っ子なので、両親に何かあった時は夫しか面倒を見る人がいないため(40代・女性)

といった自身の置かれた状況から判断したという人も。

親から相続した土地があった(60代・男性)
夫の実家の敷地内に建設中(30代・女性)

など、土地の提供を前提としていた声もありました。

「妻の実家から近い」場所を選んだ人は

出産などを考えて(30代・女性)
子育てのサポートをしてほしいから(30代・女性)
子どもの世話は私が見ることが多いので、子育てに関して頼みやすい場所のほうが良いと思うから(30代・女性)

など、出産・子育てのサポートを踏まえた決断が多く

妻の父母と仲が良いため(30代・男性)
妻のほうが実家に行く必要な機会が多いから(40代・男性)

といった、良好な関係をうかがわせる回答も見られました。また、夫の実家から近い場所を選んだ人と同様に

一人っ子なので(20代・女性)
母親が一人暮らしなので(40代・女性)

といった状況から近居を決めた人も少なくないようです。

「ほぼ中間地点」の場所を選んだ人は、

どちらも行きやすい(60代・男性)
どちらともほどよい距離感でいたい(30代・女性)
どちらとも平等にありたいから(20代・女性)

など、平等にどちらの実家にも行ける立地を選んだという人がほとんどでしたが、なかには

両方の実家と同居です(50代・男性)

という声もありました。

まとめ

新居と実家のベストな距離や、夫と妻のどちらの実家寄りで暮らすかという選択は、子育ての状況や兄弟の有無、両親の健康状態、実家の相続問題などさまざまな要素が関わってきます。これから住宅購入を予定している人は、自身の状況を冷静に判断し、実家との距離感について考えてみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:住宅購入経験者(直近1年以内)・検討者(直近3年以内)の25~69歳の男女
調査期間:2021年3月17日〜19日
有効回答数:800サンプル