電気料金の値上げや灯油代の高騰が続く昨今、これからの季節は暖房費用が気になります。暖房効率をできるだけ上げて、コストをおさえつつ快適に過ごしたいところです。

暖房効率を上げるためには、今日から簡単に取り組めるものから、それなりのコストがかかるものまでさまざまな方法があります。

この記事では、暖房効率を上げる7つの方法を紹介します。

暖房効率を上げる方法1 断熱カーテンにする

断熱カーテンで窓からの熱の逃げを防ぐ

窓は住宅内から熱が一番逃げる場所として知られています。

大手建材メーカー・YKK APの試算によると、冬場、部屋の熱が逃げる割合は、窓からが50%。外壁からが20%で、床から10%、屋根から4%と続きます。また、換気で16%の熱が逃げるとされています(※)。

※出典:YKK AP 「選ぶなら、樹脂窓です。」

せっかく部屋を暖めても、窓から熱が逃げてしまえば暖房効率は下がってしまいます。部屋の熱の半分が逃げるとされる窓に、重点的な対策を置くことが大切です。

手軽にできる方法として、カーテンを断熱機能があるものに変えれば、部屋の暖かさを保てます。

なお、夏の遮熱にも対応したカーテンなら、冷暖房両方の効率が上げられるのでおすすめです。

暖房効率を上げる方法2 カーテンボックスを取り付ける

先ほど紹介した断熱カーテンに加え、カーテンボックスの取り付けも暖房効率を上げるためには効果的です。

カーテンボックスとは、カーテンレールを覆うように取り付ける箱型のアイテムです。目立ちやすいカーテンレールを隠し、窓周りをおしゃれに見せられます。

窓とカーテンの上部には隙間が空いており、熱が逃げやすい構造になっているのが一般的です。ここにカーテンボックスを取り付ければ、ふたをするように熱の逃げを防ぐことができます。

ただし、石油ストーブなど燃焼ガスが発生する暖房器具を使用する場合は、気密性・断熱性の高い家ほど換気が重要です。一酸化炭素中毒や結露による腐食・カビなどの被害が起きることもあるため、1時間に1〜2回程度換気をするようにしましょう。

暖房効率を上げる方法3 窓に断熱シートを貼る

窓に断熱シートを貼るのも、冷暖房効率を上げたいときにはおすすめです。冬は窓から部屋の熱が逃げるのを防ぎ、夏は外気の熱が部屋に入るのを防ぎます。

断熱シートには、外からの目隠しに役立つマジックミラータイプのものや、ステンドグラスのような装飾が入ったもの、熱を遮りつつ窓からの光は通すものなど、さまざまなタイプがあります。ほかにも、UVカットや窓が割れた際の飛散防止に役立つ製品も販売されています。幅広いラインナップから、用途・目的に合ったものを探してみましょう。

ただし、断熱シートで部屋の断熱性を高める際は、前項と同様、石油ストーブの使用に注意が必要です。こまめな換気で一酸化炭素中毒や結露を防ぎましょう。

暖房効率を上げる方法4 サーキュレーターで空気を撹拌する

夏に活躍する印象が強いサーキュレーターですが、実は冬の暖房効率を上げる際にも役立ちます。

暖かい空気は部屋の上部に滞留しがちなので、「暖房をかけても足元は冷えたまま」「部屋の隅が寒いまま」といったケースも少なくありません。そこで、サーキュレーターやシーリングファンを回して空気を循環させると、部屋全体が効率よく暖められ、暖房を必要以上に強めることがなくなります。

サーキュレーターを使用する際は、エアコンや天井など、暖かい空気がある場所に向けて置きましょう。首振り機能などを併用すると、より効果的です。

また、複数の部屋の空気を循環させたかったり、部屋の間取りが複雑だったりする場合には、複数のサーキュレーターを組み合わせるといいでしょう。

暖房効率を上げる方法5 局所暖房を追加する

どうしても冷える場所には局所暖房を追加する

必要な場所でピンポイントに暖房を行う局所暖房を増やすのも、暖房効率を上げる方法の一つです。

たとえばエアコンで部屋全体、または家全体を暖めている場合、どうしても寒くなりがちなのは洗面所やトイレ、キッチンなど、暖房が行き届かないところです。

これらの場所に小さな電気ストーブやファンヒーター、オイルヒーターなどを導入することで、全体の暖房を強くするよりもコストをおさえられます。

たとえば、こたつやホットカーペットがある部屋なら、暖房の設定温度をそれほど上げなくても暖かく過ごせるでしょう。また、浴室の脱衣所に局所暖房を置けば、冬場の入浴や着替えもストレスなく行えるだけでなく、急激な寒暖差で血圧が乱高下するヒートショックの予防にも役立ちます。

「体感温度はそれほど低くないが足先だけが冷える」という場合は、足元にパネルヒーターを置くのがおすすめ。会社や自宅のデスクで仕事をするときや、ソファでくつろぐときなどは、電気毛布も便利です。

暖房効率を上げる方法6 断熱窓を入れる

先述の通り、室内の暖かい空気の半分は窓から逃げてしまいます。そのため、部屋の保温では、いかに窓や窓周辺を断熱するかが鍵だといえるでしょう。断熱カーテンや断熱シートも役立ちますが、より高い効果を求めるなら、断熱窓がおすすめです。

断熱効果の低いアルミ製フレーム・単板ガラスの窓から、樹脂製フレームや複層ガラス・トリプルガラスなど、断熱性に優れた窓に替えるだけで、冬だけでなく夏も快適な室温を保ちやすくなります。室温が外気温の影響を受けにくくなれば、当然、冷暖房にかかるコストも低くおさえられるでしょう。

さらに断熱窓は、カビなどの原因となる窓の結露を防ぎ、建物内で生じる温度差が小さくなるため、ヒートショックの予防にも効果的だとされています。

なお断熱窓の設置は、冷暖房効率を上げることが二酸化炭素排出の抑制につながることから、環境省の「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」の対象に含まれます。断熱窓は断熱カーテンや断熱パネルよりもコストがかかりますが、こうした支援事業の補助金も積極的に活用したいところです。

暖房効率を上げる方法7 断熱リフォームを行う

断熱リフォームで根本的解決

冬の寒さが厳しい地域や、老朽化が進んだ家などでは、ここまで紹介した方法が功を奏さない場合もあります。そんなときには、思い切って断熱リフォームを検討してみましょう。

家を建てたばかりの状態は外気が入りづらくなっていますが、経年劣化や地震などが原因で、建材が歪んだり傷んだりすると窓や扉に隙間が生じ、隙間風が入るようになります。冷たい空気が多く入る状態では、しっかり暖房をかけても室温は思うように上がりません。

また、築年数が経っている家は壁や床などの断熱材が古くなっていたり、そもそも断熱材が入っていなかったりするため、室温が外気温の影響を受けやすいことも多々あります。このような状況は、窓の結露によるカビの発生や、部屋ごとの気温差によるヒートショックなど、健康に影響を及ぼし得るので注意したいところです。

断熱リフォームでは、壁や天井、床下に性能の良い断熱材を入れ替え・充填することで、夏は涼しく、冬暖かい住宅を実現できます。冷暖房効率も上がり、快適な住環境で生活できます。

先ほども紹介した、環境省による「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」で最大120万円の補助金も受けられるので、この機会にぜひチェックしてみましょう。

まとめ

夏や冬に活躍する冷暖房ですが、電気料金や灯油代、ガス代などのコスト面に加え、地球環境保全などの目標が含まれたSDGsの観点から、CO2排出量も意識する時代になりました。

空調の使用を極端に控えると、体調を崩す原因になることも。暖房を我慢するのではなく、暖房効率を上げれば、無理のない節約がかないます。

今回紹介した内容を、効率的な暖房のヒントにしてみてくださいね。