北朝鮮情勢への警戒感から、ニューヨーク株式市場では10日、大企業で構成するダウ工業株平均が大幅に続落し、前日よりも204・69ドル(0・93%)安い2万1844・01ドルで取引を終えた。200ドル超の下落は、ほぼ3カ月ぶり。

 北朝鮮のグアム周辺へのミサイル発射計画に対し、トランプ米大統領が報復を示唆するなど、北朝鮮情勢の緊張が高まっている。リスクを避けようという投資家の姿勢が強まり、ほぼ全面安となった。ハイテク株中心のナスダック市場の総合指数も大幅続落し、同135・46ポイント(2・13%)低い6216・87で引けた。

 米主要企業の好決算を受け、ダウ平均は7日まで9営業日連続で過去最高値を更新し、高値への警戒感から利益確定の売りが出やすくなっていた。北朝鮮情勢の緊迫化が「いったん引き下がる理由付けになった」(米投資サービス会社のチャールズ・カールストン氏)との見方もある。

 外国為替市場でも、相対的に安全資産とされる円を買う動きが強まり、円相場は円高ドル安が進んだ。10日午後5時(日本時間11日午前6時)時点では1ドル=109円16〜26銭と、前日の同時刻より84銭の円高ドル安水準。

 今後の市場環境について、米ピーターソン国際経済研究所のケント・ボイドストン氏は「北朝鮮との緊張はすぐには消えないが、核戦争が始まるとまでは投資家も考えていない」と話し、大きく相場が動くとは見ていない。(ニューヨーク=江渕崇)