アップルがiPhone(アイフォーン)を販売する日本の携帯大手3社と結んでいる契約について、公正取引委員会は11日、内容の一部が3社の自由な料金プランの設定を妨げ、独占禁止法違反(不公正な取引方法)にあたる可能性がある、と指摘したことを明らかにした。アップルは指摘を受け、契約を見直すことを公取委に申し出たという。

 発表によると、アップルはNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社との契約で、2年などの契約期間を定めてiPhoneを販売する場合、端末代金を値引きするよう義務づけていた。3社ごとに値引きの最低額も決められ、3社はほかの端末と同様に、契約期間中に月ごとの通信料金を割り引く方法で、実質的な端末代金の値引きを実施していた。

 こうした値引き方法は、契約期間後すぐに端末を買い替える利用者には恩恵があるが、買い替えずに長期間使う場合は通信料金が割高になると指摘されてきた。公取委によると、KDDIは2017年、端末代金を値引きせずに通信料金を低額にする料金プランを設けたが、アップルが同意しなかったため、一時期このプランでiPhoneを販売できなかったという。

 このため公取委は、各社の自由な料金プランの設定を制限するのは独禁法違反になりうる、とアップルに指摘。これを受け、アップルは端末代金の値引きがないプランでもiPhoneを販売できるよう、3社との契約を見直すことにしたという。

 iPhoneは国内のスマホ市場で約5割のシェアを占めるなど、アップルの取引先への影響力は大きい。公取委は16年10月に独禁法違反につながる問題がないか調査を開始。今回の見直しを受け、調査を終えたという。アップルは11日、「お客様のニーズに応じた最適なオプションを提供できるよう、携帯キャリア各社ならびに公正取引委員会と連携してまいります」とのコメントを出した。(矢島大輔)