購入した食品に異物が入っていたという苦情が、昨秋までの約3年間で全国の保健所に約1万4千件あり、このうち4519件は業者の製造過程で混入したとみられることが厚生労働省研究班の調査でわかった。健康被害は236件で確認された。厚労省は、食品販売業者の異物混入対策を強化する方針という。

 研究班(代表=砂川富正・国立感染症研究所感染症疫学センター第二室長)は昨年12月、保健所を設置する142自治体(当時)に調査票を送付。2014年4月〜16年11月に対応した食品の異物混入事例を尋ね、127自治体(89%)から回答があった。

 調査によると、工場や飲食店、小売店の食品製造過程で、異物混入が判明したか、可能性が高いものの件数は計4519件。異物はゴキブリやハエといった虫が最も多く、金属やビニール、人の毛もあった。飲食店の料理や弁当など調理済み食品が最も多く、菓子類、米飯やカット野菜などの農産加工品と続いた。

 口の中を切ったり、歯がかけたりなどの健康被害は236件。金属や動物の骨、プラスチック片などが原因の約9割を占めた。硬い異物が混入した事例のうち、混入工程がわかった約千件を調べると、調理済み食品や菓子類、飲料は、製造過程で調理器具の一部が入る事例が多かった。