サッカーゴールは中学生1人でも簡単に倒れることが、研究者らによる実験でわかった。クロスバーにぶら下がって揺れることで、転倒する力が生じる。ゴールの転倒事故防止に向け、「絶対にぶらさがらないで」と呼びかけている。

 実験をしたのは産業技術総合研究所や弁護士らで作るグループ。27日に早稲田大学(東京都新宿区)で開かれる学校事故の防止をテーマにしたシンポジウムで実験結果を発表する。

 実験では、アルミ製のサッカーゴール(約100キロ)をロープで引っ張り、倒れるのに必要な力を繰り返し計測。重りなどで固定されていない場合、最小約25キログラム重で倒れた。

 一方、中学生の男女10人(体重38〜55キロ)がゴールに見立てた装置に1人ずつぶら下がり、振り子のように体を揺らして水平方向にかかる力も測定。平均約29キログラム重になり、ゴールの転倒に必要な力を上回った。

 このグループが日本スポーツ振興センターの2014年度の記録を分析すると、サッカーゴールの転倒による負傷事故は29件だった。ゴールと地面に挟まれた場合の衝撃力は、頭蓋骨(ずがいこつ)が骨折する値の約3・9〜5・4倍になるという。突風で倒れる可能性もあり、重りなどでゴールを固定する対策を求めている。

 シンポジウムは27日午後1時半から。サッカーゴール転倒のほか、組み体操やムカデ競走の事故から子どもを守る方法について、学校現場で生かせる対策を提言する。問い合わせは、下山法律事務所の中川義宏弁護士(03・3436・2338、平日午前10時〜午後5時)へ。(滝沢卓)