富士山の須走口本7合目付近で正しい登山道とは別の方向を示す「矢印」の落書きが見つかった問題で、静岡、山梨両県と環境省、林野庁の職員計約30人が9日、現地に赴き、岩に書かれた落書きを溶剤を使って消す作業をした。落書きはすべて消えたという。

 静岡県富士山世界遺産課によると、職員らは岩に塗られた白いペンキの落書きに溶剤をスプレーし、浮き出した塗料をワイヤブラシでこすって除去。残ったペンキはガスバーナーの炎で焦がして?離(はくり)させ、ブラシでこすって岩を傷つけないように消し去ったという。

 矢印は須走口本7合目の山小屋「見晴館」敷地内にペンキで書かれ、吉田口下山道にかけて約300メートルの間に約50カ所あった。矢印や丸印に従って進むと崖などがある危険な道筋で、御殿場署が文化財保護法違反などの疑いで調べている。

 県富士山世界遺産課の内野昌美課長は「間違った矢印は安全確保の面からも許されない行為。来訪者はこうした行為を厳に慎んでほしい」としている。