長崎県松浦市沖の伊万里湾で7月末から赤潮が発生し、松浦市によると、トラフグやハマチなどの養殖魚約41万9千匹が死んだ。被害額は推計約4億〜5億円で、今後増える可能性があるという。

 市のまとめ(8日午後5時現在)によると、養殖が盛んな鷹島町、御厨町、星鹿町の区域で被害が発生。トラフグ約35万8千匹、ハマチ約2万5千匹、ヒラス約1万6千匹、カンパチ約1万3500匹、マグロ825匹などが死んだ。

 いけすに沈んだ魚がまだあり、被害額は今後膨らむ見通し。現在、養殖業者らが死んだ魚を回収したり防除剤を散布したりしている。市は地元の新松浦漁協とも協議のうえ、県や国に支援を求める方針。

 長崎県総合水産試験場によると、松浦市や佐賀県伊万里市、唐津市にはさまれた伊万里湾は、地形的に陸の栄養分が流れ込んで赤潮が発生しやすいという。

 今回の原因は植物プランクトンのカレニア・ミキモトイで、魚のえらを傷める。伊万里湾では1991年に、このプランクトンによる赤潮で長崎県内で約1億円、99年には別のプランクトンで約7億6千万円の被害が出たという。

 今回の赤潮の収束の見通しについて試験場は「プランクトンの数は減っているが、天候などの条件次第で増える可能性があり、現時点では判断できない」と話している。(福岡泰雄)