護送車が佐賀県小城市で対向車と衝突して男性容疑者(66)が死亡した事故で、容疑者の座席のシートベルトは腰だけで締める2点式で、衝撃時に頭が後ろに倒れるのを防ぐヘッドレストも備えていなかったことが県警への取材で分かった。2012年製造分から3点式ベルトの設置が乗用車全ての席に義務付けられているが、この車両は20年近く前のものだった。

 県警によると、この護送車には運転席とは金網で仕切られた後部座席が3列あり、前の2列に2人ずつ、最後列には3人が座ることができる。容疑者は最後列の真ん中に座り2点式ベルトを着用。手錠、腰縄をしていた。死因は頸椎(けいつい)骨折。衝突の際、激しい衝撃が加わったとみられる。

 車は20年近く前のものでエアバッグはなかった。

 国交省によると、乗用車のベルトは12年7月から後列真ん中を含め3点式の設置が義務づけられた。腰のみを固定する2点式だと衝撃があった際、前の席に頭をぶつけるおそれがあるのに対し、3点式は上半身の動きも抑えられるという。

 県警によると護送車やパトカーといった警察車両は国が一括調達する。護送車はパトカーより年間の走行距離が少ないため、更新期間が長くなるという。