静岡労働局管内のハローワークで仕事中に上司から暴力を受けたとして、窓口を担当する40代の女性職員が10日、国と当時の上司に対し、慰謝料など計約630万円の損害賠償を求めて静岡地裁に提訴した。

 訴状によると、女性職員は窓口で求職者の相談に応じる非常勤職員。2015年1月の勤務時間中、この女性職員と窓口を統括する50代の課長職の男性が、他の職員の勤務態度について話している時に、男性が突然激高。背後から大声で怒鳴りながら女性の左腕を拳で3回たたくなどした。男性は日頃も他の職員に威圧的な態度を取ることがあったという。労働局はパワーハラスメントのない職場環境を整える義務を怠り、女性の被害の申告を受けても速やかな調査や処分を行わず、女性に精神的な苦痛を負わせたとしている。

 静岡労働局は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。だが、朝日新聞のこれまでの取材に対し、労働局総務課は「パワーハラスメントと思われる行為があった」と認め、「男性を処分する方針だが、処分の程度について現在も協議している」と説明している。