児玉郡市広域消防本部(埼玉県)は8日、指令課職員が救急要請のあった住宅の住所の番地の入力を忘れ、救急車の到着が約8分遅れたと発表した。患者の女性は到着時は心肺停止の状態で、病院に搬送後、死亡が確認された。搬送先の病院は「到着の遅れと患者が死亡したこととの因果関係は判断できない」との見解を示しているという。

 同本部によると、3日午前10時35分、女性の親族から「女性が入浴していて溺れ、息をしていない」と119番通報を受けた指令課の職員が、所轄の消防署に出場指令を出した。その際、指令装置に住所の番地を入力しないまま指令を出し、救急隊と消防隊も番地の入力がないことを確認せず、指令書に示された場所の近くが通報者宅と思い込み出場したという。

 同本部によると、携帯電話からの119番通報を受けた場合、指令装置の画面に番地は表示されず、受信した職員が通報者から聞いた番地を入力してから出場を指令するという。

 中野三千雄消防長は「このような事態を招いたことをおわび申し上げます。このような事態が発生しないよう再発防止に努めていきます」とコメントした。(田中正一)