1千円払っても2億円はもらえません。それ詐欺ですよ――。高松市のローソン高松屋島東町店のオーナー楠(くすのき)光子さん(64)と従業員の服部愛さん(37)が協力し、詐欺の被害を防いだ。香川県警高松北署は8日、店に感謝状を贈った。

 署や2人によると、7月15日昼過ぎ、店に来た男性(66)が、携帯電話へ届いたメールの画面をレジにいた楠さんに見せた。「ここに書かれた口座に千円を振り込みたい。振り込み方を教えてほしい」

 楠さんが不審に思って理由を聞くと、「千円振り込んだら2億円くれる、とメールに書かれている」と男性。隣にいた服部さんが、「それ詐欺ですよ。振り込んでも、2億円はもらえません」と諭した。

 男性は「だまされても、千円くらい振り込むのは何ともない」と渋ったが、服部さんは説得を続けた。その間に楠さんが110番通報し、駆けつけた警察官も加わって男性を納得させた。

 感謝状を受け取った楠さんは「人助けが報われてうれしい。これからもお客様を守れるようがんばります」と笑顔。荻田順一郎・生活安全課長は「額は少ないが、一度だました相手に何度も支払いを要求するのが、詐欺の一般的な手口。その入り口を防いだのは大きい」と話した。(平岡春人)