学校法人森友学園(大阪市)への国有地売却額を一時不開示とされて精神的苦痛を受けたとして、木村真・大阪府豊中市議が国に11万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が10日、大阪高裁であった。市議側は、学園側との売却交渉にあたった財務省近畿財務局職員らを証人申請したが、中本敏嗣裁判長は却下し、即日結審した。判決は12月17日。

 今年5月の一審・大阪地裁判決は、売却額の不開示は違法だとして国に3万3千円の賠償を命じた一方、地中にごみが新たに見つかっても学園側が国に損害賠償請求しないとした特約条項には、地中ごみの存在などが記されていたことから開示されれば問題の国有地に開設を予定していた学校への入学を検討する保護者に強い嫌悪感を与えかねず、学園の利益を害する恐れがあったとして、不開示は違法ではないとした。木村市議側はこの日、特約条項について一審の判断に誤りがあるとする控訴理由書を陳述。国側は控訴棄却を求めた。

 高裁が証人申請を却下した近畿財務局職員は、一審で採用する方針が示されたものの、「精神面の問題を抱えて通院している」などとした国側の説明を受けて地裁が却下していた。木村市議は閉廷後、「証人申請が認められれば、この問題の一端が明らかになるかもしれないと思ったが、非常に残念だ」と話した。(米田優人)