国立公園に指定されている沖縄県・慶良間諸島(渡嘉敷村、座間味村)で昨年末以降、米軍機の低空飛行による訓練が相次いで目撃された。一帯は米軍の訓練空域外で、「見たことがないほどの超低空」(住民)などと不安が広がったが、日本政府は重要な訓練と容認。これに対し県議会は14日、臨時の米軍基地関係特別委員会を開き、訓練の即時中止と、米軍機にも航空法を適用するよう日米地位協定の改定を求める抗議声明を全会一致でまとめた。

 座間味村によると、訓練は昨年12月28、29の両日と今月6日、村内で住民が目撃。村から県を通じて連絡を受けた沖縄防衛局が米軍に照会し、嘉手納基地(北谷町など)を拠点とする米軍輸送機・特殊作戦機MC130Jが、慶良間諸島周辺を編隊を組んで低空で飛行したことが確認された。米軍は「地上部隊などを速やかに運ぶために機体を効率的に運用する訓練」「日米の関連合意や規制に基づいて行われている」と説明した。

 岸信夫防衛相は8日の会見で「米軍の訓練区域には含まれていないが、日米安保条約の目的達成のための重要な訓練だ」と述べ、容認する考えを示したが、地元では「山の谷間の狭いところを選んで低空飛行をしているようだった。ぶつかるんじゃないかと怖くて仕方なかった」(村議)、「過去にも訓練飛行はあったが、これほど頻繁に超低空で飛ぶのは例がない」(村職員)と不安が広がっている。

 県議会は、新型コロナのため本会議開催による決議の代わりに、「墜落でもすれば大惨事につながりかねず、断じて容認できない」とする特別委での声明を急きょまとめた。声明では、住宅地上空での飛行訓練の即時中止のほか、最低高度規制を定める航空法を米軍にも適用するよう日米地位協定の抜本的な改定を求めた。(藤原慎一)