大阪府東大阪市の店舗をめぐり、コンビニ最大手のセブン―イレブン・ジャパンと元店主が争った裁判。元店主の訴えが時短営業の促進などを進める契機となった。24時間営業と年中無休が当たり前のようになっているコンビニ業界のあり方と、そこで働く人々の労働環境について、2人の識者は、それぞれこう読み解く。

 「24時間営業の必要性はかつてより低下している」と話すのは、ニッセイ基礎研究所の久我尚子・上席研究員だ。

 社会のデジタル化が進み、コロナ禍を経てお年寄りを含む幅広い年代でネット通販の利用が増えているという。注文から数時間で商品が届くサービスもある、と指摘する。

 さらに、消費者の意識の変化に伴い、「エネルギー価格が高騰するなか、環境負荷や節電を意識して時短営業をした方が高い評価を得られる可能性もある」と話す。

 コンビニオーナーの労働実態に詳しい愛知大法学部の木村義和教授(民法)は、立場が弱い加盟店側を保護するために「フランチャイズ法の制定が必要だ」と説く。加盟店側に団体交渉権を認めるなどし、本部側と対等に話し合える環境整備が必要と話す。

 商品廃棄によるコストの大部分を加盟店に押しつける会計方式や、本部に支払うロイヤルティー(加盟店料)の割合も加盟店の重荷になっていると指摘。「このままではコンビニのビジネスモデルはじり貧だ。共存共栄に向けて必要な措置が求められる」と話す。