(16日、高校野球沖縄大会・決勝 興南15―1美来工科)

 興南の左腕宮城は1年生らしからぬ強心臓ぶり。ピンチでも「練習してきたので大丈夫」。昨年は15歳以下ワールドカップも経験している。スタミナ、勢い、自信。この夏は救援で難所をくぐり抜け、大一番で初先発。「ふてぶてしい」と我喜屋監督は度胸を買った。

 一回2死一、三塁を二ゴロでしのぐ。ここが最大の焦点だった。142キロで最速を更新した直球を軸に組み立て、美来工科に看板の強打を発揮させなかった。

 「打たれても返してくれる」との思いもあった。三回までに13安打を集めた序盤の大量点。先制二塁打を放った主将の福元は「一点ずつ必死に取った」。我喜屋監督がほめた「忠実につなぐという意識」が、1年生の快投を後押しした。

 「ちょっとしか高校野球をやっていないけど、最高」と宮城。甲子園春夏連覇から7年。「それに挑戦したい」といって入ってきた。あの偉業が選手を刺激し、力を伸ばしている。(隈部康弘)

■美来工科・エース山内「修正するのは無理でした…」

 美来工科は序盤の大量失点で完全に勢いをそがれてしまった。エース山内は「浮いた球をとらえられた。今の自分では修正するのは無理でした……」。フルスイングを掲げてきた打線が意地を見せたのは八回。2死一、三塁で山川が詰まりながらも中前に落とした。主将の新垣は「一本一本つないでいくしかなかったが、できなかった。興南は強かったです」と潔かった。