(9日J1、鹿島2―1神戸)

 俺は鹿島のエースだ。そういわんばかりの、決意をこめたFW金崎の2得点だった。

 1―1の後半41分。相手最終ラインの背後のスペースへパスが出た。遅れ気味に飛び出した金崎が、追いついて相手GKと1対1に。右にかわし、ゴール左へこの日2点目を突き刺した。何度オフサイドにかかっても、裏を狙う姿勢を緩めなかった。それが、決勝点につながった。

 「このピッチで、どうしても勝たないといけない理由があった」。後半24分には鋭い同点弾を決め、ガッツポーズを見せた28歳は言う。

 この日対戦した神戸からは今夏、獲得の申し出を受けた。「すごく魅力的な話だった。(クラブの)将来についての考えを聞き、ひかれるものがあった」と、悩み、揺れた心境を正直に明かした。それでも5日の試合の後、残留を決断。それから最初の試合だっただけに、残ると決めた鹿島にも、高評価をしてくれた神戸に対しても、「しっかりプレーで示す必要があった」。

 2得点だけではない。体を張って球をキープし、競り合い、体のぶつけ合いをいとわず、最前線で汗をかいた。大岩監督は「元々信頼しているが、それを上回るパフォーマンスで、勝利に貢献してくれた。感嘆した」。

 大岩監督就任から9試合負けなし。エースの憂いも消え、ついに鹿島が首位に立った。(藤木健)