(9日、世界陸上・男子200メートル準決勝)

 降りしきる大粒の雨は、サニブラウンには吉兆のサインだった。スタートから大きなストライドを生かして、加速していく。勢いよくコーナーに差し掛かって2位に上がると、そのまま2着でゴールした。

 タイムは全体25人中10番目の20秒43だが、各組2着以内は自動的に決勝進出が決まる。日本人では14年ぶりで、自身初の快挙に「ラッキーって感じでした。最初の100メートルに集中して、いい具合に(スピードに)乗れた」と笑った。

 世界の歴史にもまた一つ名を刻んでいる。18歳5カ月での決勝進出は、世界記録19秒19を持つウサイン・ボルト(ジャマイカ)の18歳11カ月を抜き史上最年少に。20秒34でボルトの大会記録20秒40を更新した2015年の世界ユース200メートルに続く、ボルト超えだ。

 末恐ろしいのが、ゴール直前、胸を必死に突き出す3位以降の選手の横で、サニブラウンは速度を緩めていたことだ。今大会はすでに6日間で100メートルと200メートル各2本を走り、右足には違和感も抱えているが、余力は残っている。