「都の西北」で歌い出す早稲田大学校歌。東京六大学野球などを通じて、神宮球場ではおなじみの曲が10日、夏の甲子園初出場・早稲田佐賀の校歌として阪神甲子園球場に流れた。校歌として使う学校が選手権大会に出場したのは初めてで、夏の甲子園で歌われたのも初めてとみられる。

 校歌は第4試合の、二回の攻撃の前のエール交換で流れ、応援団は7回にも短縮版を歌った。同校の卒業生で早稲田大に通う中島翔平さん(18)は「この曲を聴くと心が沸き立つ。早稲田はこの曲でつながっている」と笑顔。試合は敗れたが、アルプス席に駆けつけた鎌田薫・早稲田大学総長は「甲子園で流れ、感無量。来年は勝ってここで校歌を聞きたい」と語った。

 「早稲田」の名前がついている高校は「付属校」と「系属校」がある。従来、大学の校歌を使っていたのは早稲田大学高等学院と早稲田大学本庄高等学院の「付属校」だけだったが、両校が春夏の甲子園に出たことはない。一方、春夏計50回の出場がある早稲田実などは「系属校」で、独自の校歌を持っている。

 早稲田大学の創立者・大隈重信の生誕地の佐賀で、2010年に開校した早稲田佐賀も「系属校」だが、校歌は「都の西北」を使う。同校の加藤邦治事務局長(50)は、「佐賀で『都の西北』と言えるのかというところはあるが、ほかの系属校と違い、早大が一からつくった学校。了承を得て使っており、地域にもなじんでいる」と話す。(坂名信行、宮谷由枝)