(17日・プロ野球 巨人3―2DeNA)

 8連勝中のDeNAに、巨人の山口俊が立ちはだかった。好調の古巣を相手に9回2失点で自己最多の14奪三振。「馬力とスタミナが一番の持ち味。最後の最後まで力強かった」。高橋監督も手放しでほめた。

 右腕は「状態は良くなかった」と、立ち上がりは苦戦した。三回にロペス、宮崎の相手中軸に連続適時打を浴びて逆転されたが、ここから修正できるのが13年目のベテランらしさ。

 「軸足に(体重を)ためるよう意識したら、はまった」。尻上がり。力感のないフォームからキレのある直球と鋭く落ちるフォークを投げ分け、好調の相手打線に的を絞らせなかった。

 六回2死からは圧巻の6者連続三振。両チームの指揮官がグラウンドコートを着込む新潟の夜に、半袖で腕を振った。八回までに119球。「力を出し切ったかと思った」と継投を迷った斎藤コーチに、「いけます」と力強く志願した。九回の自身の打席では力いっぱいのフルスイングで空振り。「気持ちだった」。体力は尽きかけても、闘志は切らさなかった。

 DeNAからフリーエージェント(FA)宣言して移籍した昨季は、酒に酔って不祥事を起こし、8月に球団から出場停止処分を受けた。再起を誓った今季は、これで3戦2勝。上原ら救援陣が安定を欠く中で、チームの今季初となる完投勝利も大きな意味がある。「ホッとした」と胸をなで下ろした右腕が、今年こそはチームの救世主になるかもしれない。(波戸健一)