プロボクシング元世界王者の亀田興毅氏ら3兄弟と所属する個人事務所が、日本ボクシングコミッション(JBC)の不当な処分で試合ができなくなり損害を受けたとして、JBCとその理事らに約6億6千万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁が持ちかけた和解協議が決裂していたことが分かった。同地裁は31日に判決を言い渡す。

 JBCは1952年に設立され、国内で行われるプロボクシングの試合を指揮、監督する組織。選手やジムオーナー、審判へのライセンスの交付と更新も担う。JBC側に厳しい判決が出ると、国内のプロボクシング興行やライセンス発行に大きな影響が出る可能性がある。

 関係者によると、同地裁はJBC側が亀田氏側に4千万円を支払う和解案を提示していた。亀田氏側がJBC幹部らの辞任を和解の条件としたため、協議は折り合わなかった。JBCの財務諸表によると、2018年末の正味財産は620万円。幹部は「仮に判決で数千万円規模の支払い命令が出ると、JBCの存続が危ぶまれる」という。

 ジムオーナーの業界団体である日本プロボクシング協会幹部は「判決を見守るが、JBCの破綻(はたん)に備えた準備はしている。試合が止まることは避けたい」と話している。