250人以上の死者を出したクーデター未遂事件から15日に1年を迎えたトルコで犠牲者を悼む式典が各地で開かれ、エルドアン大統領は死刑制度を復活させる可能性に言及した。クーデターに関与した疑いのある者への追及を徹底する姿勢も明確にした。

 エルドアン氏は15日夜、イスタンブールの式典に出席。クーデターに連座した者への処罰をめぐり、「議会が死刑復活の法案を通せば、承認する」と述べた。欧州連合(EU)加盟を目指すトルコは死刑制度を廃止したが、復活させれば加盟は困難になる。

 また、抵抗した市民の勇気をたたえ、「銃よりも強い(イスラム教の)信仰心があった」と評価し、クーデター勢力を「不信心者」と表現した。エルドアン氏は16日未明、首都アンカラで開かれた集会にも出席した。

 政権や与党・公正発展党(AKP)は、在米のイスラム教指導者ギュレン師とその信奉者団体をクーデター未遂の「首謀者」として捜査を続けている。5万人以上が逮捕され、10万人以上の軍人や警官、公務員らが職を追われた。

 野党・共和人民党(CHP)のクルチダルオール党首は15日、国会で演説し、クーデター未遂に関する十分な情報が開示されていないと批判。「真実が明らかにされるべきだ」と述べた。(アンカラ=其山史晃)