猛暑が続く韓国で、「手風機」と呼ばれる携帯型の扇風機が流行している。外出時に手軽に使え、販売量も昨年の3倍に伸びているが、安全性に問題がある劣悪品も出現。韓国政府も対応に乗り出した。

 手風機は、羽根の回転部分が直径10センチほどで、片手で扱える。3日に今夏最高気温35・7度を記録したソウルの街角でも、顔に風を当てながら歩く人の姿が増えている。行政安全省によれば、今年の販売量は16万4千台で、昨年同期の5万8千台から大幅に増えたというデータもある。

 ほとんどの手風機が、充電が可能なリチウム電池を使う。圧力や衝撃により発火する恐れがあり、5月10日には京畿道(キョンギド)の小学校で発火事故が発生して児童13人がけがを負った。事故数も昨年は4件だったが、今年は6月末現在で15件に増えている。

 産業通商資源省によれば、手風機の約3割が安全確認申告をしていない不法製品という。値段は1万ウォン(約千円)から2万ウォン程度で、街頭や地下鉄内などでも売られている。

 外交省など官庁は、安全確認ができないとして手風機の庁舎への持ち込みを制限。行政安全省は3日、市民に対して手風機に安全確認証が記載されているかどうかなどを確認するよう呼びかけた。(ソウル=牧野愛博)