韓国の文在寅(ムンジェイン)政権の外交ブレーン、文正仁(ムンジョンイン)・大統領統一外交安保特別補佐官が10日、朝日新聞と会見した。米朝の緊張が高まるなか、韓国は双方に緩和を働きかけており、危機回避は可能との見方を示した。日米韓協力も進めるとし、11月に更新期限を迎える日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は延長されるとの見方を示した。

 文氏は米朝の緊張状態について「政治的な修辞の応酬で危機を高めている」と指摘。米国もトランプ大統領やティラーソン国務長官らの発言に食い違いがみられるとし、「役割分担ではなく、混乱しているようだ」と語った。

 北朝鮮の主張について「米国が敵視政策を捨てない限り、核とミサイルの交渉に応じないという意味」と指摘。「米朝がお互いに刺激せず、新しい対話を始める努力が必要だ」と語った。韓国は朝鮮半島で緊張が高まることに反対だと主張。緊張緩和のための対話に努力するよう米国に働きかけているとした。

 韓国は北朝鮮にも南北軍事会談と南北赤十字会談の開催を働きかけているが、北朝鮮は黙殺している。文氏は「忍耐強く、期限を設けずにやる。実現すれば、他の協力も可能になり、核・ミサイル問題の解決に貢献できる」と述べた。南北首脳会談については「現在は北が挑発している時期」としつつ、「全てのオプションを排除しない」と語った。

 米韓は6月末の首脳会談後の共同声明で「両国はアジア太平洋地域での『規範を基礎とした秩序』(rules−based order)を支持する」という文言を初めて盛り込んだ。文氏は「南北対話や韓米同盟で韓国の主導的な役割を強化する対価として認めた」と述べた。