関係者の高齢化や後継者不足で廃業寸前だった山形県鮭川村の観光ワラビ園を再生し、地元の人たちの交流の場にしようと、村の地域おこし協力隊の角田歩さん(42)らが活動している。この春、クラウドファンディング(CF)で集めた資金を基にテントなどを用意し、地元の人たちが集えるようにする。

 同村曲川の大芦沢観光ワラビ園は村役場から車で約20分の奥深い山中にあり、広さは約5ヘクタール。約25年前、地元の人たちが森林を切り開いて始めた。1シーズンで約3トンの収穫があったという。

 ワラビ園は収穫の前後に草やワラビを刈り取らなければならない。同ワラビ園の場合、3人で1カ月かかるという。高齢者には大変な重労働だ。昨年、コロナ禍で営業を休止したのを機に、そのまま廃業することも検討された。

 角田さんは昨年4月、協力隊として着任すると、村からワラビ園の再生について打診された。ワラビを刈り取って園地を再生させる一方で、地元の人たちと話し合ううちに、若い人たちが集まって話し合えるような施設や空間がないことに気づき、ワラビ園の一角に資材倉庫や休憩用のテント、テーブル、いすなどを用意することにした。その資金としてCFで23万円を目標に募ったところ、村民を中心に29万4千円寄せられた。

 ワラビ園は5月10日に開園し、6月中旬まで営業する予定だ。料金は1キロ300円。

 角田さんは「ワラビ園で地元の若者が作業しながら、村のことを語り合えるようにしたい。ここからワラビを食べる文化を発信していきたい」と話している。(熊谷功二)