5日はこどもの日。兵庫県加東市では、特産のこいのぼり「播州鯉(ばんしゅうごい)」が元気に青空を泳いでいる。色落ちしにくい品質で、金色に輝くうろこが特徴とされる。

 市内の数軒の生産業者が伝統の技を受け継いでいる。明治時代からの歴史を持つ「柴崎物産」では、染め付けから縫製まで全ての行程を5代目の柴崎彰孝さん(70)が担う。白いナイロン生地にうろこや目などに分かれた木枠をのせ、赤や青など5色の染料で色づけする。体長は70センチから、大きいものは10メートルに及ぶ。

 コロナ禍でこいのぼりを揚げるイベントが次々に中止になり、注文は例年より減った。それでも昨年11月から今年4月までに、約1万匹のこいのぼりを手作りした。柴崎さんは「1匹1匹に子供たちの健康とコロナの終息を祈って心を込めた。空高く揚がった瞬間の子供たちの笑顔を見るとやりがいを感じる」と話す。

 会社員の鈴木達也さん(35)の家庭では、約5メートルのこいのぼりを揚げた。長男の太陽君(10カ月)には「こいのぼりのように、大きくすくすく育って欲しい」と願っている。(岩本修弥)