【2017年7月28日 NASA JPL】

火星探査車「オポチュニティ」は2004年3月に火星に着陸し、これまでに44.97kmに及ぶ距離を走破してきた。そのオポチュニティがとらえた最新のパノラマ画像が公開された。

火星のパノラマ画像
「オポチュニティ」が2017年6月にとらえた火星のパノラマ画像。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech/Cornell/Arizona State Univ.、以下同)

画像の両端にはエンデバー・クレーターの西側の縁の一部が、中央にはクレーターのすぐ外の地形が見えている。

また、クレーターの縁の頂上には広いくぼみが見られ、クレーターの縁を越えてクレーター内部へ流れた水や氷、風の通り道のような役目を果たしていたかもしれないと考えられている。「小石の並ぶ複数の水路のようなものや、放水路だったと推測されるものが『パーサヴィアランス谷(Perseverance Valley)』の頂上に見られます。水や氷や風がこの地形に関わった可能性が考えられます」(オポチュニティ主任研究員 Ray Arvidsonさん)。

パノラマ画像の一部
火星のパノラマ画像の一部。オポチュニティの車輪の跡もはっきり見える

パノラマ画像はオポチュニティの「Pancam」によって、今年6月に2週間設けられた運転停止期間中に撮影されたものだ。この間、探査車の左前輪の不具合について調査と対応が行われた。車輪が30度以上も外を向いてしまっていたことから、この画像は研究チームの間で「ねん挫した足首のパノラマ」と呼ばれている。

その後、オポチュニティは7月7日にパーサヴィアランス谷の上部にある現在地点に到着した。オポチュニティはPancamを使って周囲の雄大な風景の撮影を行いながら現地に約3週間滞在し、火星が地球から見て太陽の向こう側を通り過ぎるのを待っている。

運用チームは、8月初めに通信が完全に復活した後でオポチュニティを走行させてパーサヴィアランス谷を下らせ、谷の形成プロセスにつながる情報収集を目指す。