【2018年4月17日 UW NEWS】

2つの恒星が互いの周りを回りあっている連星のうち、周期が10日以下の短周期連星はこれまでに数千個も見つかっているが、こうした短周期連星を公転する「周連星惑星」はほとんど発見されていない。

米・ワシントン大学のDavid Flemingさんたちの研究チームはコンピューターシミュレーションによって、星の重力が恒星系や惑星系にどのような影響を及ぼすかを調べ、短周期連星系では星の進化に伴って惑星が系から放り出されてしまうらしいことを明らかにした。

周連星惑星「Kepler-16 b」の想像図
連星系(右上の2つの星)の周囲を公転する周連星惑星の一つ「Kepler-16 b」の想像図(提供:NASA/JPL-Caltech/T. Pyle)

星の潮汐力によって角運動量が星の自転から連星の軌道へと運ばれると、星の自転速度は遅くなり、軌道は広がって公転周期が長くなる。また、軌道は広がりながら、楕円形から完全な円形へと変形していく。

連星系では、2つの星の重力によって不安定な領域が生じ、そこに入った天体は系からはじき出されてしまう。この不安定な領域は、連星の軌道が拡大するにつれて外側に広がっていく。そして、この不安定領域がもともと安全なところにあった惑星を飲み込むと、惑星は無事ではなくなってしまい、最終的には連星系から放り出されてしまうというのだ。もし複数の惑星が存在していた場合、1つ惑星が抜けることで連鎖的に他の惑星も不安定になり、それらの惑星も連星系から失われてしまう。

これまでに知られている短周期連星系にFlemingさんたちのモデルを適用したところ、複数の惑星が存在する周連星惑星系の87%で、連星系の進化につれて少なくとも1つの惑星が連星系から追い出されることが示された。

こうした連星系では、惑星は安定的に存在できる限界のすぐ外側を公転する傾向があることが観測から示されている。理由ははっきりしていないが、惑星がそこで形成されるのかもしれないし、遠く離れたところで形成されてからその場所へ移動してくるのかもしれない。