【2022年5月10日 NASA Blogs】

昨年12月に打ち上げられたNASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)は、各部の展開を経て、3月に18枚のミラーセグメント(分割鏡)が揃い像を結べるようになっていた。その後、わずかな誤差を取り除き光学系を仕上げる最終調整が続けられていた。

調整の成果を確認する試験として大マゼラン雲の一部を撮影したところ、4つの観測装置やセンサーの視野内ではいずれも、ひしめく星々のシャープな星像が結ばれていた。

試験画像
望遠鏡調整の最終段階で撮影された、大マゼラン雲の一部をとらえた試験画像。NIRSpec:近赤外線分光器/NIRCam:近赤外線カメラ/MIRI:中間赤外線装置/FGS:ファインガイダンスセンサー/NIRISS:近赤外線撮像・スリットレス分光器。画像クリックで表示拡大(提供:NASA/STScI)

試験画像の取得成功を受けてJWSTチームでは会議を開き、次の段階である科学観測機器の試運転へと進む準備ができているという見解で全会一致した。「首尾良く調整された望遠鏡がもたらしたこれらの驚くべきテスト画像は、宇宙を探求する果敢な科学的ビジョンがあれば、様々な国や大陸から集まった人々が何を達成できるかを示しています」(NASAゴダード宇宙飛行センター Lee Feinbergさん)。

JWSTでは今後約2か月間をかけて、各搭載機器を様々な組み合わせで設定・運用する試運転が行われる。また、色々な方向に望遠鏡を向けたときの太陽からの放射による安定性への影響も確認される。そのほか2日に1度メンテナンス観測が実施され、ミラーセグメントの向きの監視や調整も行われる。

(Youtube動画)

望遠鏡の最終調整の完了に関する動画「The Webb Telescope Completes Alignment Phase」(提供:James Webb Space Telescope)