これまで観測された中で最も速く自転する褐色矮星が3つ見つかりました。これら3つの褐色矮星は1時間に1回、自転しています。褐色矮星がこれ以上速く回転すると、遠心力によって星がばらばらになってしまう可能性があるといいます。

カナダ、ウエスタン大学の研究チームは、スピッツァー宇宙望遠鏡を用いてこれらの褐色矮星の自転速度を測定し、その後、ハワイにあるジェミニ北望遠鏡やチリにあるマゼラン望遠鏡などで追観測を行い、それを確認しました。

褐色矮星は、木星などの巨大惑星よりは質量が大きいものの、恒星になるほどの質量はありません。木星の約13倍から80倍の質量を持った天体です。ちなみに木星の自転周期は約10時間、太陽の自転周期は緯度によって異なりますが平均約27日です。

これまで観測されてきた80個ほどの褐色矮星の自転速度は2時間以下から数十時間までさまざまでした。今回発見された3つの褐色矮星がほぼ同じ自転周期(約1時間で1回転)だったことに、研究チームは驚いたとのことです。

今回発見された3つの天体は、1つは比較的温かく、1つは低温、もう1つはその中間の温度でした。褐色矮星は年を経るにつれて低温になるので、各天体の温度の差は、それぞれが異なる年齢であることを示唆しています。研究チームでは、3天体の自転速度の一致を偶然とは考えておらず、3つの褐色矮星が、超えてしまうと星がばらばらになってしまう回転速度の限界に達していると見ています。

遠心力でガスが宇宙空間に放出されている褐色矮星は見つかっていません。今回の研究では、自転速度に何らかの制限があることを示唆していますが、その理由ははっきりしていません。

Image Credit: NOIRLab/NSF/AURA/J. da Silva

(参照)NOIRLab、JPL