3月20日、メルセデス-AMG・ペトロナス・モータースポーツのチーム代表を務めるトト・ウォルフはチームの公式サイト上でファンへ向けたメッセージを発表した。

 世界中で大流行している新型コロナウイルスの影響により、F1では開幕戦オーストラリアGPが中止になり、シーズン開幕前から延期が決まっていた中国GPを含めて、現時点では第7戦モナコGPまでの7レースが延期あるいは中止となった。第8戦として予定されていたアゼルバイジャンGPも延期の可能性が高まっている。

 3月18日には、8月に予定されていたサマーブレイクを3月末から4月末の時期に前倒しで行うこと、そしてその期間を通常の14日間から21日間に延長することが決定した。

 そんななか、メルセデスF1のウォルフ代表がファンへ向けたメッセージを発表。ウォルフはこのメッセージのなかで、レースよりもファンやチームスタッフ、一般社会の安全が優先だと述べ、現在F1が直面している新たな課題に取り組み、協力して乗り越えていくことを主張。手を洗うことを忘れないようにとメッセージを締めくくった。

 ウォルフのメッセージは以下の通りだ。

「親愛なるモータースポーツファンの皆さまへ」

「我々はみな、レーシングを愛している。あなたがシルバーかレッド、ピンクかイエロー、オレンジかブルーを応援していようとそうでなかろうと──我々を団結させるものは、レーシングへの情熱だ。新しいシーズンに向けて準備を整えるために、数ヶ月の間懸命に仕事をしたにもかかわらず、まさにシーズンが始まろうとしていたところで、数ヶ月間F1のレースがないという見通しにはがっかりするだろう」

「我々はみなエンジンの大きな音を聞き、最も洗練されたクルマが絶対的な限界までプッシュするのを目にし、そして世界中でベストなドライバーたちがトラックで必死に戦うところを見ることを楽しみにしていた」

「なおかつ、レーシングはエンターテインメントだということを認識しなければならない。我々はそれを愛しているので、非常に真剣に受け止めることが必要だ。しかし長い目で見れば、不可欠なものではない。だが我々のファン、チームメンバー、一般的な社会の健康と幸福は不可欠だ」

「チームとして、そしてひとつのスポーツとして、我々は人々の安全と新型コロナウイルスの拡大リスクを最小限にするために、できることをすべてやらなければならない。我々は昨日下された決断を完全に支持する。そして今後数カ月において我々のスポーツのために最善の解決策を見つけ出すためにも、F1やFIA、地元のプロモーター、他のチームと密接に協力するつもりだ」

「3月と4月には、すべてのチームのファクトリーが3週間シャットダウンされる。夏のシャットダウン期間を前倒しすることで、8月の(サマーブレイク期間に該当する)数週間が空き、複数の延期されたレースを開催するためにその週を使うことができるかもしれない。シーズンが始まったらアクション満載の週末をお届けしたい。もちろん、そういった忙しい週でも我々の同僚たちの福祉を保証するために、必ず彼らに気を配る」

「今後数週間、数カ月の間に、我々は新たな困難に適応する必要がある。我々はトラック上で出くわした問題に取り組むときと同じエネルギーと決意を持って、それらの課題に取り組んでいく。我々は沈黙するのではなく、創造性を受け入れ、F1コミュニティのなかでポジティブな発言をするために我々の持つプラットフォームを使用する。あなた自身、我々のファン、チームメイト、パートナー、そしてライバルたちのためにも、我々は協力してこれらを乗り越えていくつもりだ」

「どうか安全に、専門家のアドバイスに従い、(他の人との)距離を保ち、手を洗うことを忘れずに」