ホンダF1テクニカルディレクター田辺豊治氏が、2020年F1開幕戦オーストリアGPでは、3月のオーストラリアGPで使用する予定だったパワーユニット(PU/エンジン)より信頼性とパフォーマンス両面を向上させた仕様のものを投入し、好成績を挙げられるようチーム一丸となって挑むと、意気込みを語った。

 パンデミックの影響でシーズンスタートが延期されてきたが、7月3日から5日にオーストリアで今年初のグランプリが開催されることが決まった。オーストリアはホンダのパートナー、レッドブル・レーシングとアルファタウリにとってホームグランプリ。2019年にはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが予選3番手、決勝では優勝し、ホンダにとっては2006年以来、2015年のF1復帰後初優勝となった。

「当初開幕戦となるはずだった3月のオーストラリアGPが走行中止になって以降、長い期間を経て、再びサーキットに戻れることをホンダのメンバー一同が非常にうれしく思っています」と田辺テクニカルディレクターはホンダのプレビューリリースのなかでコメントしている。

「この中断期間中には、急きょ改定されたF1レギュレーションにともない、日本のHRD Sakuraと英国ミルトンキーンズでファクトリーシャットダウンを実施しました。その期間を除き、我々はパワーユニットの開発を継続し、今回の2020年初戦に向けた準備を進めてきました。このレースで使用するパワーユニットはオーストラリアで使用する予定だったものから、信頼性とパフォーマンス両面でのアップデートが施された仕様になります」

「いまだにウィルス感染が収まりきっていない状況下でここから欧州各地を転戦する戦いが始まります。レースを確実に実施するためにはメンバー、関係者の安全が最優先となることはいうまでもなく、そのために各チームともに参加人数を最低限とし、F1が定めた感染防止ルールに従いレース運営を進めていきます」

「ホンダにおいても、マシンを走行させるのに必要なエンジニア、メカニックといった要員は通常時と同人数が帯同するものの、マーケティングや広報、一部のマネジメントといった間接スタッフは帯同せず、リモートでオペレーションを行う形になります。レース帯同メンバーは2つのパートナーチームと共にそれぞれ行動し、同じホンダ内であっても担当チームが異なるメンバー同士では接触しないかたちでレース運営を行います」

「第1戦、第2戦が同じオーストリアのレッドブル・リンクで行われるため、移動の負担はいくらか軽減されますが、多くの制約をともなう形での3週連続のレース開催は、精神的・肉体的にもタフなものになると考えています」

「開幕の地となるオーストリアのレッドブル・リンクは、昨年ホンダがF1復帰後初優勝を挙げた地で、我々にとって相性のいいサーキットです。今年はアストンマーティン・レッドブル・レーシング、スクーデリア・アルファタウリ共にシーズン通して昨年よりもさらに上の成績を目指して戦いますので、その目標に向かって勢いをつけるべく、開幕戦で好成績を挙げられるようにチーム一丸となって挑みます」