プレシーズンテストで何度かパワーユニット(PU/エンジン)のトラブルに見舞われたメルセデスが、2020年F1開幕戦に信頼性を向上させた新しいスペックを投入することが分かった。メルセデスワークスチーム、カスタマーチームであるレーシングポイントとウイリアムズのすべてがこの仕様をオーストリアGPから使うという。

 COVID-19パンデミックの影響で、開幕戦に持ち込むパワーユニットのその後の変更は厳しく制限される。パフォーマンス面のアップグレードは、MGU-K、エナジーストア、コントロールエレクトロニクスの1回のみしか許されず、信頼性の理由の場合は、FIAの許可を得なければならない。3月のオーストラリアはカウントされず、7月3日から5日のオーストリアGPが開幕戦として扱われる。

 2月のプレシーズンテストで、メルセデスワークスチームのパワーユニットに電気系などいくつかトラブルが発生した。カスタマーチームのウイリアムズもパワーユニットのトラブルに繰り返し見舞われ、走行距離に影響が出た。

 しかしメルセデスは、3月に開催されるはずだったオーストラリアGPの前に対策を行い、グランプリが中止となったために使用しなかった開幕戦スペックを、その後の強制的なシャットダウン時期の前後にさらに改善し、7月のオーストリアGPでの新スペック導入にこぎ着けた。

 2019年にダブルタイトル6連覇を達成したメルセデスだが、パワーではフェラーリより劣っていた。そのためメルセデスは今年、パワー向上と冷却面の改善を目指したものの、プレシーズンテストでは信頼性への懸念が露呈していた。