レッドブルリンクでの2連戦の後、F1は戦いの舞台をオーストリアからハンガリーに移して、第3戦ハンガリーGPをスタートさせた。

 初日のハンガロリンクは涼しいコンディション。フリー走行1回目は気温18度、路面温度24度、曇り空の下でスタートしたものの、セッション後半は雨雲が接近し、時折、小雨が降る中で90分のセッションが行われた。しかも、元々あまりレースが行われていないハンガロリンクの路面はダスティということも手伝って、グリップを得るのが難しい状況だった。

 このコンディションに頭を抱えたのが、開幕2戦で持ち込んだパーツの評価が定まっていないチームで、そのなかにレッドブル・ホンダも含まれていた。

 開幕2戦にレッドブル・ホンダは2種類のノーズ&フロントウイングとリヤウイングを持ち込んだ。そして、開幕戦と2戦目でレッドブル・ホンダは異なる空力パッケージでレースを戦ったものの、開幕戦は2台そろってリタイアしたため、3戦目のハンガリーGPではいよいよその評価を下すタイミングだった。

 今回レッドブル・ホンダがハンガリーGPに持ち込んだ空力パッケージは、オーストリアで戦った2戦と同じもの。ただ、その組み合わせが異なる。

 開幕戦のオーストリアGPではマックス・フェルスタッペンだけが新しいノーズ&フロントウイングを使用し、リヤウイングは従来型だった。それが2戦目は2台とも新しいスペックのリヤウイングを採用した一方で、ノーズ&フロントウイングは従来型に戻した(フリー走行までは2種類を試していた)。

 そして、このハンガリーGPでは2台ともノーズ&フロントウイングは従来型のままで、リヤウイングがフェルスタッペンは新型で、アレクサンダー・アルボンは従来型を試していた。つまり、今回レッドブル・ホンダは、2台に異なるスペックのリヤウイングを装着して、比較テストしようとしていた。

 ところが、初日が例年より低温でスタートしたため、適切に評価することが難しくなってしまった。FIA会見に出席したチーフレースエンジニアのポール・モナハンは「最高の90分とはならなかった」とフェルスタッペンが8番手、アルボンが13番手に終わったセッションを振り返り、「フリー走行2回目の天気が気になるなあ」と険しい表情を浮かべていた。

 しかし、フリー走行2回目は開始時から雨が降り続く、完全なウエットコンディションとなってしまった。

「今日は僕らが望んでいたコンディションではなかった。僕たちはいくつか変えて比較したいものがあったから……」とフェルスタッペンが嘆けば、チームメートのアルボンも「このマシンのポテンシャルをまだまだ引き出せていない。それはひとつのコーナーとかセクターとかではなく、全体的になんだ。だから、今日いろいろ試したかったけど、期待していたようにはうまく進められていない」と課題を残して、ハンガリーGP初日を終えた。

 不安定な天候は週末を通して続き、金曜日の夜の時点での土曜日のブダペストの天気予報は朝から雨で、午後1時までの降水確率は30%。午後2時以降が曇りとなっている。ただし、気温は20度前後とハンガリーGPとしては涼しいを通り越して、肌寒いコンディションが予想されている。この状況にレッドブル・ホンダがどこまで対応してくるか、注目したい。