新型コロナウイルスの感染拡大をうけてシーズンの開幕が延期されていたGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWSの2020年オープニングラウンドが7月26日、イタリアのイモラ・サーキットで行われ、ベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの31号車アウディR8 LMS(ミルコ・ボルトロッティ/ケルビン・バン・デル・リンデ/マシュー・バキシビエール組)がエンデュランスカップ第1戦を制し開幕戦ウイナーとなった。

 新型ウイルスの“パンデミック”により度重なる日程の変更を強いられてきたトップクラスGT3シリーズが、当初予定されていたカレンダーからおよそ3カ月遅れで開幕戦を迎えた。

 その開幕ラウンドの舞台となったシリーズ初開催のイモラには計46台のFIA-GT3カーが集結。25日には今季初の予選が行われ、アテンプト・レーシングの66号車アウディR8 LMSがポールポジションを奪うと、WEC世界耐久選手権ドライバーを揃えたAFコルセが走らせる51号車フェラーリ488 GT3 Evoが2番手に。

 3番手はAKKA ASPの88号車メルセデスAMG GT3、4番手にはガルフカラーをまとうGPXレーシングの12号車ポルシェ911 GT3 Rが入り、4メーカーのGT3カーがトップ4を分け合っている。

 3時間で争われる決勝レースは翌26日、晴天の下気温30度、路面温度は39.4度というコンディションのなか定刻12時30分にスタートが切られた。しかし、レースは最初の1時間に3度のセーフティカー(SC)が入る荒れた展開に。

 そんななか予選5番手からスタートした31号車アウディは、バキシビエールから5番手でステアリングを受け継いだバン・デル・リンデが、先行する4台のマシンを次々に攻略してみせる。
 
 この南アフリカ人ドライバーはGPXレーシングの40号車ポルシェ911 GT3 R、予選3番手の88号車メルセデスを連続で攻略すると、セルゲイ・シロトキン駆るSMPレーシングの72号車フェラーリ488 GT3 Evoを交わして2番手に。そしてこの時点でレースをリードしていた51号車フェラーリをも攻略。1スティントの間に4台をパスするオーバーテイクショーを披露した。
 
 バン・デル・リンデの活躍でトップに立った31号車アウディはその後、2度のSC導入で築いたリードを失うものの、3番目にマシンに乗り込んだボルトロッティが落ち着いた走りで首位の座を譲らず。フィニッシュまで残り13分で再開された後の最後のスプリント勝負でも後続にリードを築き、2020年シーズン最初のトップチェッカーを受けている。

■決勝トップ3はドイツ車3メーカーが分け合う

 2位は最終盤に88号車メルセデスとベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの32号車アウディR8 LMSから猛追を受けるも、これを退けた12号車ポルシェ。メルセデスワークスの支援を受けるAKKA ASPの88号車が3位を手にした。

 この他のクラスではバーウェル・モータースポーツの78号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo(パトリック・クジャラ/アレックス・マクドウォール/フレデリック・シャンドルフ)がシルバーカップで優勝。Pro-Amカップはガレージ59の188号車アストンマーティン・バンテージGT3(クリス・グッドウィン/アレックス・ウエスト/ジョナサン・アダム組)がクラス優勝を飾っている。AmカップのウイナーはCMRの108号車ベントレー・コンチネンタルGT3(ベルナート・ディレス/ロマーノ・リッチ/ステファン・トリバウディニ組)だ。
 
 昨シーズンのPro-Amチャンピオン、濱口弘/フィル・キーン組オレンジ1・FFFレーシング・チームの19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 EvoはPro-Amカップ8位で開幕ラウンドを終えている。

 GTワールドチャレンジ・ヨーロッパの次戦第2戦は8月7〜9日、イタリア・ミサノで行われる。同ラウンドはスプリントカップのオープニングイベントとなり、週末に60分レースが3回実施される予定だ。