ランボルギーニは7月29日、同社のモータースポーツ部門であるスクアドラ・コルセが開発したレーシングトラック専用ハイパーカー、『エッサンサSCV12(Essenza SCV12)』を世界初公開した。

 自然吸気V12エンジンを搭載したマシンのダイナミックショットが公開されてから約ひと月後、イタリアのスーパーカーメーカーは最大出力830ps(約841ps)以上を発揮するマシンの詳細をリリースしている。

 エッセンサSCV12は、ランボルギーニがこれまでに製造した中でもっともパワフルなV12エンジンを車両中央後部に搭載。そのエンジンにはXトラック社と開発した新しいシャシー一体型6速シーケンシャルギアボックスが組み合わされた。

 ボディのエアロダイナミクスにはモータースポーツの影響が各所で色濃く見られ、なかでもフード上に採用されたダブルエアインテークを含んだ空力デザインはそのアイコンのひとつだ。

 このダブルエアインテークは、ラジエーター・アウトレットから排出された高温の空気を分離させ冷気を効率よくインテークスクープに送るもので、ランボルギーニ・スーパートロフェオの車両に採用されているアプローチと類似している。

 車両後部には調整可能なダブルプロファイルのリヤウイングが奢られ、車両全体で発生するダウンフォースは250km/hで1200kgを記録。これはFIA-GT3カーの『ウラカンGT3 Evo』よりも高い効率性とダウンフォースレベルだという。

 その他にもプッシュロッド・サスペンション、マグネシウムリムに装着されたピレリ製スリックタイヤ(フロント19、リヤ20インチ)、ブレンボ製のブレーキディスクとキャリパーなどレースからインスパイアされた要素が多数盛り込まれている。

 そんなランボルギーニ・エッセンサSCV12は世界40台の限定生産となり、このクルマを購入した顧客は“会員制専用クラブ”の一員として、世界中のサーキットで最新ハイパーカーをドライブする機会を得る。

 2021年のトラックカレンダーには、F1などが行われるFIAグレード1の公認サーキットで開催される『アライブ・アンド・ドライブ』というイベントが含まれ、イタリアンメーカーの完全な技術サポートと、ル・マン24時間ウイナーであるエマニュエル・ピッロ、ランボルギーニワークスドライバーのマルコ・マペッリによるサポートが提供されるという。

 エッサンサSCV12のデザインは、ランボルギーニのチェントロ・スティーレ(ランボルギーニ・デザインセンター)が担当し、無駄なものを削ぎ落としたコクピットにはF1スタイルのステアリングホイールが組み込まれている。

「エッセンサSCV12は、私たちのブランドがお届けできる、最高のサーキット・ドライビング・エクスペリエンスを象徴するもので、ランボルギーニのマシンとサーキットの路面との密接な関係に光を当てた、技術的な快挙でもある」と語るのは、ランボルギーニのステファノ・ドメニカリ会長兼CEOだ。

「ランボルギーニはつねに未来を見据えて新たなチャレンジを続けていくブランドだが、そのルーツや在り方を忘れることは決してない。エッセンサSCV12は、スーパースポーツカーのメーカーとしての形にとらわれないスピリットと、モータースポーツに対する揺るぎないパッションの完璧なコンビネーションだ」