2020年6月、TCRジャパンシリーズと株式会社アネブルが2020オフィシャルパートナーシップを締結。パーツサプライヤーとしてより円滑なサポート体制を敷くとともに、シリーズ振興も後押しすることになった。

 アネブルは、パワートレインをメインとするエンジニアリング企業。自動車メーカーから受託したエンジン試験やモーター試験、試作車両・装置などを、自社保有設備を使用して開発支援するほか、提携先の大手上場メーカーやその関連会社に常駐しての開発支援などを行っている。

 それらと並行して、2002年の創業以来、もうひとつの軸としてきたのが、モータースポーツ関連の機能パーツの輸入販売およびサポートを行うオートパーツ事業だ。

「創業時の取り扱い輸入パーツはSACHSのみでしたが、SACHSダンパーの性能の高さを多くの国内のエントラントさんから評価していただけるようになったことで、取り扱いブランドが増え、国内外のネットワークを拡充していくことができたと思います」

「TCR車両には、我々が取り扱うパーツの多くがホモロゲパーツとして装着されており、シリーズとしてさらに盛り上げていけるよう、サポートしていきたいと考えておりました」と、株式会社アネブル 代表取締役 松田安正氏は語る。

 TCRジャパンとの関わりについては、取り扱うパーツのオーバーホールがメインだったが、このパートナーシップによって販売体制も強化する。

「使命として、 オーバーホールをしっかりやっていくことで、エントラントさんや車両オーナーさんを支えていく姿勢に変わりはありません」

「今後はセールス面でも、我々が蓄積してきたノウハウをタイム短縮というパフォーマンスにつなげられるようなご提案ができるのではないかと考えております」

 その提案という部分が、アネブルがエントラントから頼りにされている大きな理由のひとつだろう。

 欧州のパーツメーカーの動きにアンテナを張りつつ、レースメカニック経験のあるスタッフらもメカ視点から現場のニーズを察知。ソリューションも提供している。

「ここは我々の強みだと考えています。海外パーツの取り扱いにあたっては、そのメーカーが他ブランドへのOEM供給をしていること、モータースポーツを独自で展開していること、情報交換ができること、この3つを基準に考えてきました」

「OEMについては、エンジニアリング能力、設備、ノウハウがあることの証ですから、とくに重視しています。それらについても我々のスタッフが勉強しながら知見を積み重ねてきました。日本のTCRユーザーさんへのサポートにも有形無形で活かすことができればと考えております」

 オートパーツ部門もエンジニアリング部門も、本人次第で大きく成長できるという環境に惹かれた人材が集まり、従業員は約350人に。

「レース好き、メカ好き、クルマ好きにはいろいろな形があると思いますが、日本の自動車産業を支えるという気概を持つ方と一緒に働ければと思っています」と松田社長は語る。

 パートナーシップ締結にはそんなメッセージも込められていそうだ。

問合せ先/株式会社アネブル https://www.enable-os.co.jp
オートパーツ部 https://www.enable-apg.jp

auto sport 2020年8月7日号、8月21日号合併号 No.1534より転載