2019年のダカールラリーでPHスポールのプジョー3008DKRをドライブし、3位表彰台を獲得しているセバスチャン・ローブが、2021年大会へのカムバックを表明。2014年大会覇者ホアン-ナニ・ロマのチームメイトとしてBahrain Raid Xtreme(バーレーン・レイド・エクストリーム/BRX)に加入し、プロドライブ製マシンをドライブする。この結果、WRC世界ラリー選手権で2年間をともにしたヒュンダイ・モータースポーツとは、契約更新を行わないことも確認されている。

 プジョー撤退の影響もありプライベーターとして2019年大会に参戦したローブは、続く2020年大会への参戦を見合わせていたが、来たる2021年のサウジアラビア大会に向け新体制でのチャレンジを決断。プロドライブが製作する4WDのT1車両のステアリングを握ることとなった。

 車両重量1850kgで3.5リッターV6ツインターボを搭載し、400PSと700Nmのアウトプットを誇るこのマシンは、高張力鋼のパイプフレーム構造と軽量カーボンファイバーボディを備え、ダカールラリーの最長ステージを走破するべく500リッターの燃料タンクを備えている。

 ローブ自身もこの新たなワークスカーでの参戦に「とてもワクワクしている」と期待を込めており、2017年に記録した総合2位以上のリザルトが手にできるはずだと自信をみせた。

「BRXは2021年のダカールラリーに向け大きな野心を抱いており、チームとの旅に参加できることに興奮しているよ」と意気込みを語ったローブ。

「チームは各領域において膨大な経験を有していて、プロドライブと(代表の)デビッド・リチャーズはすべてのカテゴリーで成功と実績を積み重ねてきた。そこにモータースポーツでの豊富な歴史を誇るバーレーンのサポートが加わるんだ」

「この組み合わせに匹敵する存在を探すのは難しい。来年のダカールでは、強力な優勝候補として砂丘にいくことができると確信しているよ」

■WRCでのヒュンダイとの契約は終了。「素晴らしい冒険だった」とローブ

 このBRXチームのディレクターを務めるデビッド・リチャーズも「BRXを代表して、セバスチャン・ローブを迎えられることに興奮している」と、WRC9冠のレジェンドに対し最大級の期待を寄せた。

「誰もがご存知のとおり彼は豊富なラリー経験を持っており、この分野でもっとも強力なドライバーのひとりであると我々も確信している。来年のレースに向け、今後数カ月のテストで緊密に協力することを心から楽しみにしている」

 一方、この発表に際してローブ自身はWRCでのヒュンダイとの契約を2年で終了することも明かし「本当に素晴らしい冒険だった」と、ヒュンダイ・モータースポーツに対して感謝のコメントを残した。

「この2年間、非常にプロフェッショナルなチームと快適な雰囲気のなかでのチャンスにとても感謝しているんだ。2年はとても早く、パンデミックの結果でさらに短くなったけれど、間違いなく私のキャリアの一部で、異なるマニュファクチャラーのタイトル獲得に貢献できたこともうれしい」と続けたローブ。

「ヒュンダイ・モータースポーツは、今までドライブしたなかで最高のWRカーを与えてくれた。最新世代のWRカーと最高レベルで競争することができて本当に良かったし、2021年ダカールラリーではプロドライブとの新しい章が開かれるけれど、僕もヒュンダイも完全に“本を閉じてしまう”ことはないだろう」

 そのダカールラリー2021年大会で最大のライバルと目されるXレイド・チームは、引き続き2020年大会覇者“エル・マタドール”ことカルロス・サインツと“Mr.ダカール”のステファン・ペテランセルを継続起用することもアナウンスしている。